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2019年10月21日 (月) 01:59時点における最新版
オペレーション・サンタ!〜包囲せよ283プロ〜 | |||||
---|---|---|---|---|---|
開催期間 | 2018/12/14〜2018/12/26 | ||||
前作 | 今作 | 次作 | |||
真夜中発、ハロウィンワールドの旅人 | オペレーション・サンタ!〜包囲せよ283プロ〜 | 新春!283式かるた大全 | |||
イルミネーションスターズ登場イベント | |||||
前作 | 今作 | 次作 | |||
真夜中発、ハロウィンワールドの旅人 | オペレーション・サンタ!〜包囲せよ283プロ〜 | 新春!283式かるた大全 | |||
アンティーカ登場イベント | |||||
前作 | 今作 | 次作 | |||
真夜中発、ハロウィンワールドの旅人 | オペレーション・サンタ!〜包囲せよ283プロ〜 | 新春!283式かるた大全 | |||
放課後クライマックスガールズ登場イベント | |||||
前作 | 今作 | 次作 | |||
夏は短し海でしょ!乙女たち | オペレーション・サンタ!〜包囲せよ283プロ〜 | 新春!283式かるた大全 | |||
アルストロメリア登場イベント | |||||
前作 | 今作 | 次作 | |||
夏は短し海でしょ!乙女たち | オペレーション・サンタ!〜包囲せよ283プロ〜 | 新春!283式かるた大全 |
オペレーション・サンタ!〜包囲せよ283プロ〜は、2018年12月14日〜2018年12月26日の期間で開催されたプロデュースイベント、及びイベントをクリアすることで閲覧できるストーリーのこと。
目次
概要
- 283プロ合同で行われるクリスマスパーティー[1]の準備中に起きた騒動の一部始終を描いた物語。
- イルミネーションスターズ・アンティーカ・放課後クライマックスガールズ・アルストロメリアのメンバー、及び同時開催のガシャのピックアップアイドルをプロデュース(サポートカードは編成に加える)することでイベントポイントを獲得し、イベントショップで報酬と交換することができる。
- これまでに開催されたイベント夏は短し海でしょ!乙女たちや真夜中発、ハロウィンワールドの旅人とは異なり、ユニット外のアイドル同士が会話するシーンが描かれた。しかしながら、ストーリーの軸として活躍するのはアンティーカと放課後クライマックスガールズが主であり、アルストロメリアに至っては3話まで一切登場しない。
イベント報酬
イラスト | レアリティ | カード名 |
---|---|---|
SSR | 【はじまりのエピローグ】櫻木 真乃 | |
SR | 【やけん、なんの話〜!?】月岡 恋鐘 |
オープニング:パーティー・チューニング
恋鐘 | ふっふ〜ん、ふふ〜ん♪ |
結華 | あー、待って待ってー、こがたん それはちょーっと巻きすぎじゃない? |
恋鐘 | ん? こんモールのこと? い〜っぱいあるけん、ば〜りばりのキ〜ラキラにせんばね! |
結華 | いやー……さすがのリモコンも、自分まで飾られるとは 思ってなかったんじゃないかなぁ…… |
恋鐘 | クリスマスは平等たい! み〜んながキラキラしとった方がよかよ? |
恋鐘 | ——はい、結華はそっちの棚〜! ば〜りばりに頼むばい! |
結華 | ……あはは、おっけー |
咲耶 | 恋鐘、すまない こっちにも、飾りを分けてもらえないかな? |
恋鐘 | あ〜、ちょっと待っとって〜! すぐ持ってくけん〜! |
果穂 | ん、んん〜!! おいも、なかなかつぶれないです……! |
樹里 | ……ん、代わるか? |
果穂 | あ、ありがとうございます! でも、もう少しだけやってみます……! |
樹里 | そっか……あ、じゃあ——必殺技とかねーのか? それ出したら上手くいくかもしれねーぞ |
果穂 | 必殺技! |
果穂 | ありますっ! 樹里ちゃん、見ていてくださいっ |
果穂 | ——てやーーーー!! |
樹里 | おー! その調子その調子 |
夏葉 | 具材は角切り……角切りよ……! まずは炒めてから、小麦粉を入れて—— |
凛世 | あさりの煮汁は…… よい出汁に……なりましょう…… |
夏葉 | そうね! 捨てちゃダメなんだったわ! |
樹里 | ——あっちもなんとかやってんな |
P | (みんな、張り切ってるなぁ) |
P | ——お疲れ様! 悪いんだけど、 今こっちにいる人たちだけでいいから、聞いてもらえるか? |
摩美々&霧子 | ? |
恋鐘&咲耶&結華 | ? |
P | これから、ちょっと出なきゃいけないんだ 取引先に届け物をしに行ってくる |
P | パーティーの準備、手伝えなくて申し訳ないんだけど—— なるべく早く戻ってくるようにするから、留守をよろしくな |
恋鐘 | もっちろん! どーんとうちに任せとかんね、プロデューサー! |
P | ああ、頼むよ。……そうだ。外出ついでに、 何か買ってきた方がいいものとかあったら—— |
智代子 | あっ、はい! あります! |
智代子 | 1リットルの牛乳を1パック、お願いできませんか! これから使う分で終わっちゃいそうな気がして |
P | 了解 |
めぐる | お疲れ様でーすっ ねぇねぇ、今、買い物の話してなかった? |
真乃 | お疲れ様です |
P | ああ、真乃、めぐる。お疲れ様 ふたりも何かほしいもの、あるのか? |
めぐる | ううん、逆だよー! わたしたち、これから買い出しに行こうと思ってるんだ |
真乃 | プロデューサーさん、お仕事に行かれるんですよね? それなら、私たちで買ってきちゃいますっ |
P | そうか? じゃあ……お言葉に甘えてお願いするよ |
真乃 | はいっ |
智代子 | ごめんね真乃ちゃん! よろしくお願いします! |
真乃 | ふふ、うんっ |
灯織 | ふたりとも、買い物袋ってどのくらいのが—— |
めぐる | あっ、ごめん灯織! 一番おっきいやつがいい! 今そっち行くねー! |
真乃 | っ、めぐるちゃん……!? |
真乃 | ——あ、あの……他にも必要なものがあったら、 グループチャットで教えてください |
一同 | はーい! |
真乃 | それじゃあ、いってきますっ |
一同 | いってらっしゃーい! |
P | 3人とも、気を付けてなー! |
一同 | はーい! |
P | ——あ! そうだ、廊下…… |
咲耶 | どうしたんだい? |
P | これ、いない人にも伝えてもらいたんだけど—— 今、事務所の廊下と外の階段、電気がつかないんだ |
P | 結構暗いと思うから、気を付けて作業するようにな |
咲耶 | 蛍光灯ぐらいなら、私たちで換えておこうか? |
P | いや、業者の人に見てもらわないといけないんだ 明日には来てくれるそうだから、大丈夫だよ |
P | ありがとう |
咲耶 | そういうことなら 私たちが責任を持って伝えておこう |
P | よろしく ——よし、俺もそろそろ行ってくるよ |
P | また後で |
一同 | いってらっしゃい! |
霧子 | あ…… もう、こんなに…… |
摩美々 | ほんとだぁ 真っ暗だねー |
結華 | 冬は日が暮れるのが早いよねぇ 廊下と階段、そろそろ気を付けないと |
恋鐘 | うん! こげん日に転んで怪我したらいかんばい! |
摩美々 | 一番心配なのはぁ、恋鐘だケドねー |
恋鐘 | な、なして〜! うちは転んでもただでは起きんとよ〜! |
摩美々 | ちょっと意味違くないー? |
咲耶 | ……? |
咲耶 | ——…… |
結華 | どしたの? さくやん |
咲耶 | いや——…… |
咲耶 | 勘違いかもしれないんだけれど、 何か音が聞こえた気がして——…… |
霧子 | え……? |
摩美々 | あー……なんかぁ、キコキコ言ってるー……? |
恋鐘 | キコキコ……? なんの音やろ…… |
霧子 | あ、甘奈ちゃんたちじゃ…… |
結華 | ——でも、こんな音が鳴る作業してたっけ……? |
一同 | ………… |
霧子 | だ、大丈夫……かな……? |
恋鐘 | ——……確かめてみんばね |
一同 | うん……! |
結華 | うわぁ、暗…… |
恋鐘 | な、なんか見つけた人ー……! |
咲耶 | ……いや…… |
咲耶 | ……音も遠かったし、 出どころは廊下ではないのかもしれないね |
霧子 | あ、あれ…………? みんな……玄関が…… |
咲耶 | え—— |
摩美々 | ……ドア、開いてるー…… |
霧子 | これ……もしかして…… |
一同 | 泥棒!? |
第1話:泥棒!?
結華 | ——っ、ダメだ プロデューサー、電話繋がらない |
咲耶 | そうか…… |
恋鐘 | 玄関が開いとったってことは、 泥棒、今この階におるとやろか……! |
咲耶 | いや、プロデューサーが閉め忘れただけという可能性もある まだ決めつけるのは早いんじゃないかい? |
恋鐘 | そいやったら……もっかい確かめに行くばい……! こんままじゃ、安心できんもん…… |
結華 | 待った、それはさすがに危ないって |
摩美々 | 三峰に同意ー もし本当に泥棒がいて、鉢合わせたらどうするつもりー? |
恋鐘 | そいはそうばってん…… なんもわからんままビクビクしとるのもよくなかよ…… |
霧子 | 恋鐘ちゃん…… |
咲耶 | ——よし、じゃあこうしよう 私と恋鐘のふたりで様子を見に行くんだ |
咲耶 | 全員で行くよりも動きやすいし 何かあってもお互いを助けられる…… |
咲耶 | だろう? |
恋鐘 | 咲耶……! |
結華 | ……さくやん、それちゃんと自分の安全勘定に入れてる? |
結華 | こがたんが危ない時は自分が守ればいいから大丈夫って 思ってるだけじゃないよね? |
恋鐘 | え〜!? うちもちゃんと咲耶のこと守るばい! |
結華 | 違う、こがたんのこと疑ってるわけじゃないの さくやんが、人のことだけ考えてないかって確認 |
結華 | さくやん、自分も女の子なんだってこと忘れてないよね? ——大丈夫だよね? |
咲耶 | ……フフ、もちろんだよ結華 心配してくれてありがとう |
咲耶 | もしもの時はふたりで逃げてくるつもりさ 無茶はしない、約束する |
結華 | ——おっけー、じゃあ問題なし |
結華 | 危ないところ任せちゃうけど、 よろしく頼むよさくやん、こがたん! |
摩美々 | まぁ、乗り気なら止めないケド…… |
霧子 | き、気を付けて……! |
恋鐘&咲耶 | うん |
咲耶 | 恋鐘、足元に注意して…… ゆっくり、私の後ろについておいで |
恋鐘 | うん…… |
霧子 | 何も……ありませんように……! 恋鐘ちゃん……咲耶さん……! |
摩美々 | …… |
摩美々 | ……もうちょっと落ち着いたらぁ……? |
摩美々 | こうやって私たちで見張りもしてるんだしー 咲耶と恋鐘も無茶しないって言ってたしー |
霧子 | 摩美々ちゃん…… |
霧子 | そうだよね…… ふふ……ありがとう…… |
摩美々 | ……お礼はいいんでー、 ちゃんとライト照らしてあげてくださぁい |
摩美々 | 恋鐘たちの灯りだけじゃ足りないんだからぁ |
霧子 | うん……! |
恋鐘 | う、うわっ……!? 咲耶、あそこば見て……!? |
咲耶 | ——……これは……! |
摩美々&霧子 | ! |
霧子 | ふ、ふたりとも……!? |
摩美々 | ちょっと、大丈夫——……! |
恋鐘 | わっ、ふたりとも!? ——心配せんでよかよ〜! |
恋鐘 | うちらはなんともなか! |
咲耶 | ただ、踊り場にこれが落ちていてね…… |
霧子 | ドライバー……? |
摩美々 | ……窓割る時に使うって、聞いたことがある |
咲耶 | ああ ……また、状況が最悪に近づいてしまったようだ |
恋鐘&摩美々&霧子 | ………… |
夏葉 | ——泥棒がいるかもしれない、ですって? |
結華 | まだあくまで可能性の話ね! 実物を見たとかじゃないから |
結華 | とりあえず、この階の他の部屋は大丈夫だったんだけど、 今、うちのこがたんとさくやんが上を見に行ってる |
結華 | だからみんなはここで—— |
果穂 | ——探しに行きましょう! |
結華 | え |
果穂 | 事務所の危機を、放っておけません! 正義のヒーローは、悪に立ち向かうんです! |
結華 | ま、待って果穂ちゃん! |
結華 | えっと——ほら! 探しに行くのは、 こがたんとさくやんが頑張ってるから! |
果穂 | で、でも…… |
樹里 | 果穂、こういう時は役割分担だ |
樹里 | 悪いやつがいるかもしれないんだったら、 ヒーロー同士協力しなくちゃだろ? |
果穂 | 協力……ですか……? |
樹里 | ああ。上の階を調べるのは、恋鐘と咲耶がやってくれてる だったらアタシたちは違うことをやらねーと |
智代子 | そうだよー果穂、 パーティーの料理はみんなの楽しみだもん |
智代子 | それを守るのもヒーローのお仕事だと思うな |
樹里 | だからさ——頼めるか? |
果穂 | 樹里ちゃん……! ちょこ先輩……! あたし、お料理守るの、頑張りますっ……! |
樹里 | おう |
智代子 | うんっ |
結華 | はぁ…… |
結華 | 助かったよ…… ありがとう、じゅりちー、チョコ |
樹里 | ん |
智代子 | いえいえ〜 |
結華 | ——とりあえず、偵察はうちがやっておくから、 みんなはここで料理のこと、よろしく |
果穂 | はいっ |
樹里 | ……でも、何かあったら遠慮なく言えよ アタシたちにも手伝えることがあれば—— |
摩美々 | はぁい、偵察班からお知らせでーす |
結華 | まみみん! そっちはどうだった? |
摩美々 | 恋鐘も咲耶も無事だケド……階段に、これが |
結華 | これ…… |
夏葉 | ……穏やかじゃないものが落ちてたわね 窓でも割ったのかしら |
摩美々 | その可能性も捨てきれないかとー |
摩美々 | ……暗かったしー……、 3階まではちょっと……行かせられなかったぁ…… |
摩美々 | この後どうするかは、今向こうで相談を—— |
樹里 | ——今度はアタシが見に行く |
智代子 | えっ!? |
樹里 | 任せっぱなしってわけにはいかねーだろ アタシだったら—— |
智代子 | まっ、待って樹里ちゃん! 外暗いって言ってたし、私が行くよ! |
樹里 | は!? なんでだよ! チョコ、暗いのダメだろ!? |
智代子 | わ、私は凛世ちゃんのおかげで その辺克服したから大丈夫だもん! いけるって! |
樹里 | あれは大丈夫ってレベルじゃ—— |
夏葉 | 落ち着いて 話を聞く限り、暗闇を克服したという智代子の方が適任だわ |
夏葉 | 樹里。アナタ、暗いのは苦手でしょう? |
樹里 | それはそうだけど! でも、チョコひとりで行かせるのだって危ねーって! |
夏葉 | 心配しないで、最初からひとりで行かせるつもりはないわ 私もついていく |
智代子 | 夏葉ちゃん……! |
樹里 | おい待てよ! アタシがダメなら夏葉もダメだろ!? アタシより暗いの得意とは言わせねーぞ |
夏葉 | いいえ。ただ暗いだけなら平気よ |
夏葉 | 私が肝試しの時に後れを取ったのは、 お化けという曖昧な存在が相手だったからだもの |
夏葉 | 今回の相手は恐らく『人間』 暴漢の対処なら心得ているし、見える相手なら問題ないわ! |
樹里 | お前なぁ…… |
夏葉 | それに、この先何が起こるかはわからないもの 戦力は残しておかなくちゃ |
夏葉 | 誰かが果穂と一緒に料理を守る必要があるでしょう? |
夏葉 | これはアナタの実力を見込んでのことでもあるのよ! |
樹里 | あー……もう……! わかったよ…… |
夏葉 | ありがとう、樹里 |
夏葉 | それに果穂も。クリスマスパーティーの成功は、 アナタたちの頑張りにかかっているのよ |
果穂 | は、はいっ……! お、お料理は、絶対に守ってみせます……! |
夏葉 | 頼もしいわ |
夏葉 | ——ということだから、結華、摩美々 今度はアナタたちが待っていて |
摩美々 | はぁい 気を付けてー…… |
結華 | 他のみんなには、状況、こっちから伝えとくよ ……お節介かもだけど、無理しないように |
夏葉 | ——当然 |
夏葉 | 不審者とやらの尻尾、必ず捕まえてみせるわよ! |
第2話:危険なクリスマスイブ
智代子 | 夏葉ちゃん、ありがとうね……! |
智代子 | ここまで一緒に来てくれて…… 私、すっごく心強いよ……! |
夏葉 | わかるわ…… 思ったより暗いものね、ここ…… |
夏葉 | もうすぐ3階よ…… この先は誰も見ていないんだから、気を引き締めて—— |
夏葉 | !? |
智代子 | ど、どうしたの夏葉ちゃん……!? |
夏葉 | い、今……人影が、見えたような…… |
夏葉 | 気のせいかしら…… |
智代子 | 夏葉ちゃん! これ——! |
夏葉 | !? も、盛り塩……!? ……こんなもの……なかったわよね…… |
??? | ……きよめたまえ……はらいたまえ…… |
智代子&夏葉 | キャーーーーッ!?!? |
夏葉 | ——ってダメよ、迎え撃ってみせるわ……! |
夏葉 | 誰かいるの……!? 出てきなさい! ——……喝ッ! |
凛世 | 夏葉さん……智代子さん…… いかが……なさいましたか…… |
智代子 | 凛世ちゃん……!? |
夏葉 | あ、アナタ…… こんなところで何をやっているの!? |
凛世 | はい…… 凛世は……クリスマスのお祈りを…… |
夏葉 | ええっ? |
智代子 | もっ……盛り塩で……!? |
凛世 | はい…… ちょうど……もみの木のような形ゆえ…… |
智代子 | り、凛世ちゃん…… それはちょーっと……違うかも……! |
夏葉 | 結華からの連絡、まだ見ていないの? |
凛世 | ……? はい…… |
凛世 | 何か……ございましたか……? |
夏葉 | いい? 凛世 どうやらこの辺に、泥棒がいるみたいなの |
凛世 | 泥棒…… |
夏葉 | だから様子を見に来たんだけど—— 怪しい人影とか、見ていない? |
凛世 | いえ…… |
凛世 | ですが…… このようなものを、さきほど…… |
智代子&夏葉 | !! |
夏葉 | 今度はバール……!? |
智代子 | うわぁやだなぁ…… 危なさが上がってってる感じがするー……! |
夏葉 | 智代子の言う通りだわ……一旦戻りましょう ほら、凛世も |
凛世 | …… |
凛世 | はい…… |
智代子&夏葉 | キャーーーーッ!?!? |
恋鐘 | ……!? い、今の智代子たちの声じゃなか!? やっぱり……誰かおったとね……! |
恋鐘 | こん傘やったら、ちょうどよか! 早くふたりを助けに行かんば——! |
結華 | 待ってこがたん! それじゃさすがに心もとなさすぎ! |
咲耶 | ああ、返り討ちにあってしまっては元も子もない こちらも何かもう少し備えを—— |
霧子 | み、みんな……! |
摩美々 | 心配いらないっぽいー |
恋鐘&咲耶&結華 | え…… |
智代子 | み、みんなぁ……! もしかして、待っててくれたの……!? |
恋鐘 | 智代子! 大丈夫やったと!? 怪我とか……しとらん!? |
恋鐘 | 夏葉も……凛世も……! |
智代子 | うん、うん……! 私たちは大丈夫……! |
夏葉 | 悲鳴、聞こえてしまっていたかしら だとしたら心配をかけたわね……ごめんなさい…… |
霧子 | いえ……! みんなが無事で……良かった…… |
摩美々 | てか、出てったときより増えてないー? |
凛世 | はて…… |
結華 | もしかして、さっきの悲鳴って りんりんに遭遇したからなんじゃ……? |
咲耶 | ——とにかく、みんな無事なようで良かった |
夏葉 | いえ、そうも言っていられないのよ |
夏葉 | ……ほら、これ 3階に、このバールが落ちていたんですって |
恋鐘&摩美々 | ! |
咲耶&結華&霧子 | ! |
咲耶 | これはまた…… |
夏葉 | 私たちは、一度キッチンに戻るわ 果穂と樹里にも話さなければならないし |
夏葉 | ……アナタたちも、気を付けて |
結華 | …… |
結華 | バールとはまた本格的な…… 物騒な道具が出てきちゃったね…… |
恋鐘 | は、早く捕まえんば…… なんも……起こらんうちに……! |
霧子 | こ、恋鐘ちゃん…… それは……そうだけど…… |
摩美々 | んー やっぱ危ないよねー |
咲耶 | そうだね、こちらから打って出るのは危険だろう 私たちは、相手の人数すらわかっていないのだし |
結華 | 確かに、ひとりじゃないって可能性もあるよね にしても、もう少し情報がほしいところだけど…… |
恋鐘&摩美々 | …… |
咲耶&結華&霧子 | …… |
恋鐘 | う〜ん…… こげんじっとしとるのは性に合わん……! |
恋鐘 | 行かれんとやったら、 せめて仕掛けになるようなもん作らんばねー……! |
摩美々 | 仕掛けー……? |
恋鐘 | 泥棒を、足止めするとよ……! |
恋鐘 | 直接捕まえられんとしても—— 事務所のこと、守らんば……! |
一同 | ……! うん |
咲耶 | ——そうだね恋鐘、その作戦でいこう |
結華 | ただ泣き寝入りするようなアンティーカじゃないもんね |
霧子 | うん……守らなきゃ…… 事務所のこと……! |
摩美々 | まぁ、捕まえるよりは楽そうだしー |
恋鐘 | みんな……! |
恋鐘 | ——ありがとう! 中に戻って、作戦会議ばい! |
P | ん……? |
P | (なんか、騒がしいような…… ……まぁでも仕方ないか) |
P | クリスマスだしなぁ |
P | (社長からの頼みは、今日のパーティーで使う衣装の チェックと、追加の届け物だったよな……?) |
P | (先に衣装の確認をして、それから届け物に出よう 衣装が使えなかったら、買ってくることになるんだろうし) |
P | (……引き返すことになっちゃったけど、 これもいい運動だよな!) |
P | よし、まずは衣装。倉庫だ倉庫 ちゃっちゃと片付けるぞ……! |
めぐる | えっ! 何それ……!? |
灯織 | どうしたの? 真乃、迷っちゃったとか……? |
めぐる | 違うの灯織、大変! 結華ちゃんからのメッセージ見て! 事務所がっ……! |
灯織 | え—— |
灯織 | ! 泥棒って、そんな……! |
めぐる | あっ、また来た! 読むね! |
めぐる | 『クラッカーと紙テープを、 追加で買ってきてください』……? |
めぐる | ……なんで……? |
灯織 | ……わからない…… |
めぐる | で、でも! みんなには今これが必要なんだよね! だったら、早く買って帰らなきゃ! |
灯織 | ! そ、そうだね……! |
灯織 | ……うん、まずはもともと頼まれてた分を買っちゃおう |
灯織 | 真乃、先に食料品見ててくれるって言ってたよね 合流しなきゃ |
めぐる | それから今お願いされた分の買い物だね! ——よーし灯織、急ごう! |
灯織 | うん……! |
第3話:キラキラノンシュガートラップ
摩美々 | これなんてどうー? |
霧子 | ツリーに飾る…… オーナメント……? |
摩美々 | そー 階段くらいし、まきびし代わりにー |
恋鐘 | んふふ〜! 踏んだら痛そうばい……! こん星、もっとなかと? |
結華 | んじゃあこっちの丸いのもいっとく? 泥棒さんにはつるっと滑っていただく感じで |
恋鐘 | ああ〜! よかね! うちやったら絶対転ぶ! |
咲耶 | 2種類の形を混ぜることで、 相手の混乱を招くこともできそうだ |
恋鐘 | そればい! 完璧な守備ばい〜! |
恋鐘 | ん〜! キラキラしとって、よかトラップやね〜 |
霧子 | ふふ…… そうだね、恋鐘ちゃん…… |
恋鐘 | よ〜し! うち、これ階段の下に撒いてくるばい! |
摩美々 | あ、待って恋鐘ー ちゃんと何個か持ってからにしてー |
咲耶 | 私も行くよ |
結華 | ん、お願いねさくやん |
霧子 | いってらっしゃい…… |
恋鐘 | んふふ〜! 早よこんね〜〜泥棒〜! |
摩美々 | 音、気を付けてー |
恋鐘 | うわぁっ、そうやった! そーっと、そーっと…… |
咲耶 | とはいえ、手早くだ いつ相手がやってくるともわからないし |
恋鐘 | ん〜難しか……! スパイみたいやね……! |
恋鐘 | ——うん! これでよか! |
恋鐘 | 完璧に仕掛けてきたばい! |
霧子 | みんな……お疲れさま…… |
恋鐘 | こん調子でも〜っとやらんばね! |
結華 | コード張っといて足を引っかけさせるとか? |
咲耶 | ドアノブのところにつっかえ棒を置いておくとか…… |
霧子 | 床に撒けるもの…… 他にも……ないかな…… |
摩美々 | ドアを開けたらぁ、何かが落ちてくるっていうのも 鉄板だよねー |
恋鐘 | よかね! みんな、使えそうなもんを探すばい! 静かに、そして手早くやるとよ! |
P | (……あれ。あそこに落ちてるの——) |
P | (やっぱり。ツリーの飾りだ) |
P | はは、慌ただしくやってるなぁ |
P | (持ってってあげないと…… 倉庫に袋があったから、それにまとめればいいか) |
霧子 | …… ………… |
霧子 | あ、あの…… 結華ちゃん…… |
結華 | うん? どしたの? |
霧子 | 階段の方から……音がしてて…… |
霧子 | オーナメント…… 気付かれちゃったのかも…… |
結華 | ええ!? |
霧子 | こっちに……来るのかな…… このままだと…… |
結華 | ——うん、入ってこられちゃうかもだ 次のトラップ、準備できてないし…… |
結華 | ……でも、今出ていくのも得策じゃないね |
結華 | それこそ丸腰だし、逃げてるところを見つかったら 三峰たちしかいないって相手にバレちゃう |
結華 | あーもう、どうする……!? |
霧子 | …… |
霧子 | ……あ…… |
霧子 | こ、これなら…… どうかな…………! |
結華 | DVD? なんかの録画? |
霧子 | 社長さんのインタビューを…… 流すの…… |
霧子 | そうしたら…… 泥棒さんも…… |
霧子 | 大人の人がいるって…… 思ってくれるかなって…… |
結華 | ——きりりん最高! それいただき! |
霧子 | ほ、ほんと……? |
結華 | みんなちょっと作業中断! もしかしたらこっちに泥棒が来るかも! |
恋鐘 | ええっ!? 最強のトラップはどうなったと!? |
結華 | 多分突破される! |
恋鐘 | な、なして〜!? |
結華 | それで次の策なんだけど、 社長の声を聞かせて大人がいると思わせたい! |
結華 | このDVDを流して! |
恋鐘 | ゆ、結華は天才やね……!? |
結華 | や、発案はきりりんね だからその称号はきりりんに |
霧子 | う、ううん……! |
咲耶 | しかし、その作戦はタイミングが肝心だ 泥棒に何を聞かせるかもね |
摩美々 | あれにしないー? 社長の口癖のー |
霧子 | あ、あの、みんな…… 足音……こっちに来るみたい……! |
恋鐘 | ……! ほ、ほんとやね……! |
咲耶 | 急がないとね |
恋鐘 | は、早く早く……! 読み込み遅かぁ〜〜!! |
結華 | 誰が流す? |
摩美々 | 私がやりまぁす |
摩美々 | ふふー、こういうのは任せてー…… |
社長 | お前を待っていたぞ |
社長 | 私は甘くない |
社長 | 残念だったな…… |
社長 | ……ここまでだったようだ |
P | (この声は、しゃ、社長!? 来てたのか……!?) |
P | (まずいな…… まだ社長に頼まれた用事片付けてないし——) |
P | (……みんな、ごめん……! ツリーの飾り、ここに置いていくな……!) |
咲耶 | ………… |
咲耶 | 行った……みたいだ…… |
恋鐘 | ! |
一同 | やった〜〜〜〜! |
恋鐘 | 霧子の作戦勝ちばい! |
霧子 | う、ううん…… |
霧子 | 摩美々ちゃんが…… 上手に流してくれたから…… |
摩美々 | まぁねー |
恋鐘 | 結華! ちゃんと確認ばせんば! ドア開けて見てみんば! |
結華 | おっけー じゃあみんなちょっと声抑えめにね |
恋鐘 | ……ん、やっぱりおらん……! |
霧子 | あ…… 恋鐘ちゃん、それ…… |
恋鐘 | ん? ……あ、なんか置いてあったとね ……紙袋? |
霧子 | さ、さっきの……オーナメント……! |
霧子 | こ、これ…… もしかして……泥棒さんが……? |
恋鐘 | あ、あなどれんばい……! |
摩美々&咲耶&結華 | ……! |
結華 | ……あー…… |
結華 | なるほど? |
咲耶 | 随分私たちに優しい泥棒がいたものだ |
咲耶 | ……クス、この細やかな気遣い、 みんなよく知っている相手だと思うのだけれど…… |
結華 | それ以上は野暮ってやつでしょー |
結華 | 危険がないなら、このドタバタ捕り物楽しんじゃうのも アリだと思うなー? |
結華 | Pたんだってきっとそう言ってくれるよ! クリスマスだし! |
摩美々 | ふふー 面白くなってきたねー…… |
咲耶 | 摩美々、ほどほどにね? |
摩美々 | 善処しまぁす |
甘奈 | あれ? 今なんか音しなかった? ドタドターって |
千雪 | あら、そう……? |
甘奈 | ……んー、勘違いかなぁ…… ごめんね! 千雪さん |
千雪 | ううん きっと下のみんなも、楽しく準備してるんじゃないかな |
甘奈 | そっか、そうだよね! |
千雪 | うん♪ |
千雪 | ……わぁ、甜花ちゃん。それは何を折ってるの? |
甜花 | あう……これ…… ま、まだ……見ちゃ、だめなやつ…… |
甘奈 | あー! 甘奈わかっちゃったー それ、プロデューサーさんでしょ☆ |
甜花 | な、なーちゃん……! |
千雪 | ふふ、とっても可愛い…… プロデューサーさん、きっと喜んでくれるわ |
千雪 | 飾り、頑張って作ろうね |
甘奈&甜花 | うん! |
第4話:この味を飲み干して……
果穂 | アンティーカのみなさん、 泥棒さんに負けてなかったですっ……! |
智代子 | ほんとだねー……! ああいうの、機転が利くって言うんだよねぇ。すごいなぁ |
樹里 | あれで泥棒も、 諦めてくれりゃあいーんだけど…… |
凛世 | ………… |
凛世 | 利を見て進まざるは…… 労るるなり…… |
夏葉 | 孫子ね。同感よ、凛世 |
智代子 | ……? |
智代子 | えと、ごめん…… 凛世ちゃんはなんて……? |
夏葉 | 有利なことがわかっているのに攻めてこないのは、 敵が疲れ切っているから—— |
智代子 | つ、つまり……? |
夏葉 | ここは打って出るべき、ということよ! |
夏葉 | このタイミングで何か仕掛けたいわ 泥棒なんてバカげた真似、やめさせるためにもね |
夏葉 | 策がある人、いるかしら? |
樹里 | 策っつったって……そんな簡単に——…… |
樹里 | アタシらじゃ力任せってわけにもいかねーし…… |
智代子 | もっとこう、心に訴えかけるやつの方が向いてそうだよね! |
智代子 | 実家のおふくろさんが泣いてるぞ、とか、 取り調べの時に出てくるカツ丼みたいな…… |
果穂 | ちょこ先輩、刑事さんみたいです……1 |
智代子 | ありがとう、果穂 |
智代子 | ……でもさすがにカツ丼作る材料はないしなぁ |
果穂 | う〜……! |
凛世 | …… |
凛世 | かつ丼はなくとも…… あたたかい……スープなら…… |
果穂 | スープ……? |
果穂 | あ! さっきまで作ってた、クラムチャウダーのことですか!? |
凛世 | はい…… |
凛世 | この味……必ずや…… 泥棒さんの心に……届きましょう…… |
樹里 | んー……まぁ、あったかいもんで 泣き落としすんのも悪くねーかもな |
智代子 | そういうことなら、 できる限りもっとアットホームな感じに…… |
智代子 | あ、手紙とかつけちゃう? こんなことやめなさいって |
果穂 | ——お手紙! |
果穂 | はいっ! あたし、書きたいですっ |
果穂 | 夏に書いたお手紙、甜花さんがスッゴく喜んでたって、 千雪さんが教えてくれました! |
果穂 | それで甜花さん、甘奈さんと一緒に、 お返事をくれたんです! |
果穂 | お手紙は、仲良しのきっかけです! だから——だから……! |
夏葉 | ——果穂なら、泥棒が相手でも伝えられるかしら? |
果穂 | はいっ! 悪いことはしちゃダメですって、 泥棒さんに伝えられるように、頑張ります! |
夏葉 | 名案だと思うわ 真っ直ぐな気持ちほど心に響くものはないもの |
夏葉 | 泥棒だって、 きっと改心するに違いないわ |
智代子 | 果穂が書くなら、効果も倍増しそうだしね! |
樹里 | 直接よりは危なくねーしな |
凛世 | では…… |
夏葉 | 特製クラムチャウダーと特製お手紙の作戦でいくわよ! |
一同 | おーっ! |
智代子 | で、でも…… 泥棒さん、どこに隠れてるんだろうね……? |
樹里 | アンティーカが追い返した後から、 様子わかんねーもんな…… |
果穂 | もう、おうちに帰ってたりしないでしょうか……? |
凛世 | いえ…… ……恐らく……上の階に…… |
夏葉 | そうね……私も凛世と同意見よ |
夏葉 | 3階から灯りが漏れてる きっと倉庫にこもってるんだわ…… |
智代子 | う、上かぁ…… |
夏葉 | …… |
夏葉 | ——行きましょう……! |
果穂 | …… |
智代子 | …… |
樹里 | …… |
夏葉 | そっと置いて、そっと帰る…… それで今回の目的は達成よ……頼むわね凛世…… |
凛世 | 問題……ございません…… |
夏葉 | 後は手紙を—— |
智代子 | ひっ……!? |
一同 | キャーーーーーー!?!? |
凛世 | …… |
P | (……な、なんだ……? 果穂たちの声だったと思うんだが……) |
P | (いない——か…… ……ん……?) |
P | ……お、差し入れだ……! |
P | (灯りのない中ここまで上ってきてくれたけど、 怖くなった——とか?) |
P | ありがたいなぁ…… |
P | (後でお礼を言わないと…… ——……うん、美味い……) |
灯織 | 今の……悲鳴——! |
真乃 | みんな……大丈夫かな……! |
めぐる | うーん……! |
めぐる | さっき、もうすぐ着くよってメッセージ送ったんだけど、 まだ返事がなくて……! |
めぐる | ——でもダメっ、これ以上は心配だよ! |
真乃 | うん……! みんなで、確かめに行こう……! |
灯織&めぐる | うん……! |
摩美々&霧子 | ! |
霧子 | 摩美々ちゃん…… 今…… |
摩美々 | インターホン、鳴ったねー |
霧子 | だ、誰が…… |
摩美々 | ヤバい人かもー |
恋鐘 | 結華、扇風機のコードって使えそうじゃなか!? |
結華 | コードは使えそうだけど、本体もセットで 動かさなきゃいけないからさすがにしんどい! |
恋鐘 | そっ、それもそうばい……! 探し直さんば……! |
咲耶 | うーん、どこかで延長コードを見かけたような気は するんだけど…… |
霧子 | ……み、みんな…… それどころじゃ……ないよね………… |
霧子 | ……! |
霧子 | ……ま、摩美々ちゃん 大人の人がいるって……思わせなきゃ……! |
??? | 残念だったな…… |
灯織 | ——きゃあっ! |
めぐる | ど、どうしたの灯織…… |
灯織 | 中に……誰かいる……! |
真乃 | え…… |
灯織 | 今入ったら危ない—— |
灯織 | 真乃もめぐるも、ここにいちゃダメ……! 早く、一旦戻って——! |
めぐる | え!? で、でも、他のみんなが—— |
灯織 | まずはふたりが逃げるのが先……! 早く……! |
真乃 | ——! |
真乃 | めぐるちゃん、中のみんなには外から連絡を取ろう |
真乃 | 今は—— |
めぐる | う、うん……! |
第5話:くいあらためてください
めぐる | 『中のみんな、大丈夫!?』 |
めぐる | 『玄関に誰かいるかもだよ!』 |
摩美々 | 『ごめん 前のメッセージ気づいてなかった めぐるたち 玄関にいる?』 |
めぐる | 『さっきまでいた! 今は事務所前!』 |
めぐる | 『インターホン鳴らしたら、 中から声がしたって、灯織が教えてくれたの』 |
摩美々 | 『あー それ 私と霧子がDVDで流した社長の声』 |
摩美々 | 『めぐるたちだって わからなかったから 中に大人がいるって 思わせようとしてた』 |
めぐる | 『そうだったんだ!? なんともないなら良かったよー!』 |
摩美々 | 『でも まだ建物の中に泥棒がいるのは 変わりないから 外の警備よろしくー』 |
摩美々 | 『そのうちそっちに追い込むから クラッカーと紙テープで戦って』 |
めぐる | 『そっか! そのためだったんだね! オッケー!』 |
摩美々 | 『っていうか 社長の声だって わからなかったとか……灯織w』 |
灯織 | き、気が動転してて……! |
めぐる | しょうがないよー、誰も社長の声がするとは思わないもん 急に男の人の声がしたらびっくりするよね |
真乃 | それに、摩美々ちゃんたちはそのためにやったんだし…… |
真乃 | 驚いちゃうのが正解だよ |
灯織 | うん……ありがとう…… |
灯織 | ……あんなに驚いて、後で社長に謝らなきゃ…… |
真乃 | 灯織ちゃん…… |
真乃 | こほん |
真乃 | 『気にしなくていいぞ、風野 それよりも、仲間を案じた咄嗟の行動、素晴らしかった』 |
灯織 | え…… |
真乃 | ……って、言ってくれるんじゃないかな……? |
めぐる | あははっ、確かに! じゃあじゃあ、その後に—— |
めぐる | 『むしろ、丁寧な謝罪に感謝したい 律儀なところは、風野の美点だな』 |
めぐる | とか! |
灯織 | ふふっ、もう……! |
灯織 | ありがとう、ふたりとも |
一同 | !! |
灯織 | 寒っ……! |
真乃 | う、うん……! |
めぐる | これじゃいざという時動けないよー……! |
めぐる | ——よし、ふたりとも、足踏みしよっか! ちょっとはあったかくなるかも! |
真乃&灯織 | うん |
一同 | …… |
真乃 | …… |
めぐる | …… |
めぐる | ……真乃、大丈夫? |
真乃 | ほわっ |
真乃 | あっ、ごめんねめぐるちゃんっ なんでもないの |
めぐる | ほんとに……? |
真乃 | 本当にっ…… |
真乃 | …… |
真乃 | ただ——…… |
灯織 | ただ……? |
真乃 | 泥棒さんは……泥棒をしたら、 幸せなクリスマスになるのかな……? って…… |
真乃 | 幸せになれるとしたら…… このまま逃がしてあげても、いいのかな……って…… |
真乃 | そんなふうに……思っちゃって…… |
めぐる | 真乃…… |
灯織 | …… |
灯織 | ……ダメだよ |
灯織 | どんな理由があっても 誰かを悲しませるようなことをしたら |
灯織 | それは、不幸なクリスマスだと思う |
灯織 | だから……このまま逃がしてあげることは、できない |
真乃 | 灯織ちゃん…… |
めぐる | ……じゃあ |
めぐる | もし捕まえられたら、みんなで泥棒に ドンマイって言おうよ! |
めぐる | 今年のクリスマスは良くなかったけど、 来年は、ぜーったい幸せなクリスマスにしようねって! |
灯織 | ……それは、賛成 |
真乃 | ふふっ。うん、私もっ |
めぐる | えへへー、そしたら、張り切って捕まえなきゃだねっ 作戦、考えとこっか! |
灯織 | クラッカーで驚かせて、紙テープで動きを封じる…… って感じかな……? |
めぐる | はいはいっ、わたしは紙テープ担当がいいなー! 泥棒と力比べになっても頑張れるよ! |
灯織 | だったら私も…… けど紙テープ、引っ張ったら切れないかな…… |
めぐる | 大丈夫! ふたりでやれば安心だよ! |
灯織 | うん……そっか |
真乃 | じゃあ、私がクラッカーの担当だね |
真乃 | びっくりしてもらえるように…… 頑張るよ、むんっ |
甘奈 | ねぇ千雪さん、 千雪さんは、サンタさんのこといつ頃まで信じてた? |
千雪 | ふふ、私は……弟がサンタさんなんじゃないかって、 思ってたことあったなぁ |
甘奈&甜花 | えー!? |
甘奈 | なんでなんで!? |
千雪 | サンタさんにね、 プレゼントのお礼をしようと思ったことがあるの |
千雪 | 弟と一緒にクッキーを焼いて、 イブの夜にこっそりツリーの下に置いたんだけど—— |
千雪 | サンタさんが、お礼のお礼をくれたの |
甜花 | お礼の、お礼……? |
千雪 | そう。前からお願いしていたプレゼントと一緒に、 小さな袋が置いてあって |
千雪 | その袋に『クッキーをありがとう』って メッセージがついててね |
千雪 | サンタさんは、中身がクッキーだって 知らなかったはずなのに、なんでだろう…… |
千雪 | この計画を知ってるのは弟だけのはずだから…… もしかして……? って |
甘奈 | わぁ……! ちっちゃい千雪さんかわいー……☆ |
甜花 | か、可愛い……! |
千雪 | 今考えると、親の目の前でクッキーを焼いていたし お見通しだったと思うんだけど |
千雪 | その時は、弟がサンタさんに違いない! って…… |
千雪 | それからしばらく、弟がサンタさんなんだと思って 過ごしてたわ |
千雪 | ……後で聞いたら、弟も私がサンタさんだと 思ってたんだって |
甘奈 | え〜〜! なんかいいなぁ! 千雪さんも弟さんもめーっちゃ純粋だねっ! |
甜花 | 甜花たち……一緒に寝てたから…… なーちゃんがサンタさんって……思ったこともなかった…… |
甘奈 | 一緒につかまえようとしたことはあったけどねー |
甜花 | ねー…… |
千雪 | ええ? つかまえちゃうの? どうして? |
甘奈 | だって、いっつもすぐ帰っちゃうんだもん! |
甘奈 | お手紙じゃなくて、ちゃんと直接お礼を言いたかったし、 あと、トナカイ撫でてみたかった! |
甜花 | 甜花……ソリに、乗りたかった…… |
千雪 | ふふっ、そうなのね……—— |
夏葉 | ……さっきは失敗したわ 肝心の手紙を、置いてくることができなかったなんて…… |
凛世 | 躬寇には……迫ること勿れ…… |
夏葉 | 孫子ね。同感だわ |
智代子 | えと、何度もごめんね…… な、なんて……? |
夏葉 | 追いつめた相手をむやみに刺激すべきではないということよ |
夏葉 | さっき、敵は倉庫で動きを見せた…… |
夏葉 | 下手に刺激すると 今度は必死で抵抗してくるかもしれないわ |
夏葉 | でも、私たちは果穂の手紙を届けて、改心してもらいたい つまり—— |
夏葉 | 細心の注意を払って、手紙を置きに行くべきねってこと |
夏葉 | もう一度挑むつもりだけど、 みんな、準備はいいかしら……!? |
果穂 | わかりました……! もう一回、今度はそーっと! チャレンジです……! |
智代子 | 急に出てきませんように……! 急に出てきませんように……! |
夏葉 | 静かに智代子 気付かれたらそれこそ急に出てこられるわよ |
果穂 | ちょこ先輩、大丈夫です……! 夏葉さんもあたしも、 下には樹里ちゃんも凛世さんもいます! |
果穂 | お手紙を置いたら、すぐ戻りましょうっ |
智代子 | うう……頼もしい……! ありがとうね、夏葉ちゃん、果穂……! |
果穂 | はい! |
夏葉 | さぁ、そのお盆の上にでも、手紙を置いて—— |
夏葉 | あら……? ……器、もう空になってる…… |
果穂 | 泥棒さん、食べてくれたんでしょうか……!? |
智代子 | 改心してくれたかなぁ……? |
夏葉 | それならいいけれど…… |
夏葉 | まだ立てこもるつもりなら、 手紙に気付いてもらわないといけないわ |
夏葉 | クラムチャウダーは食べ終えてしまっているし どうしたらいいかしら…… |
果穂 | 夏葉さん! ドアが少し開いてます! |
夏葉 | ……そうね 少し危険だけれど、ドアの隙間に置くのが一番かしら |
果穂 | はい……! |
智代子 | 果穂、そーっとね……! 焦らずゆっくりでいいから……! |
果穂 | は、はい……! |
果穂 | ふえっ……!? |
智代子 | 果穂? |
果穂 | そ、倉庫の中に、何か……! 何かいます……!! 茶色で、けむくじゃらの……! |
果穂 | つ、ツノも……! |
智代子&夏葉 | え—— |
智代子&夏葉 | !! |
果穂&智代子&夏葉 | キャーーーーッ!?!? |
樹里 | !? どうした!? |
夏葉 | 下りなさいふたりとも早く! |
果穂&智代子 | はい! |
P | みんな、今日はほんとに元気だな…… |
P | (しかし、着ぐるみって動きづらいもんだな…… おっと、ツノのせいでバランスが……) |
P | (トナカイって大変なんだなぁ……) |
P | ……あれ |
P | (なんか落ちてる……手紙か……? ……これは果穂の字かな) |
果穂 | 『くいあらためてください』 |
果穂 | 『今からでも遅くありません』 |
果穂 | 『スープを飲んだらおうちに帰りましょう』 |
P | なんだ……? くい、あらためる……? 悔い改める!? |
P | み、みんな…… い、一体俺が……何をしたっていうんだ——!!? |
第6話:観念せよ!トナカイ
恋鐘 | んふふ〜、よかアーマーばい! |
摩美々 | 恋鐘ー、もっとモールとか いっぱい巻いといた方がいいんじゃないー? |
恋鐘 | うんうん、よかね〜 採用! |
霧子 | 落として……踏んだりしないように…… ちゃんと留めなきゃ…… |
恋鐘 | ん? えへへ、ありがと〜霧子! |
霧子 | ——あっ、恋鐘ちゃん 動いちゃだめ……! |
恋鐘 | ふぇ!? ……あ、ごめん〜霧子! |
咲耶 | フフ、強そうだね恋鐘 その調子なら、どんな悪でも打ち負かせそうだ |
結華 | とはいえほどほどにねー? こがたんが怪我するようなことだけはないように! |
恋鐘 | もっちろん! ぜ〜んぶうちに任せとって! |
恋鐘 | いつでも出れるけん! 悪い泥棒は、うちが追い払らうばい! |
果穂&智代子&夏葉 | キャーーーーッ!?!? |
恋鐘 | ! |
恋鐘 | ……叫び声のした! うちらも……出撃ばい! |
樹里 | 果穂は先に行け! チョコと凛世! 果穂のこと頼んだぞ! |
果穂 | はいっ……! |
智代子 | ごめんね樹里ちゃん——! |
凛世 | お任せください…… |
樹里 | ——よし、後はっ |
夏葉 | 先に行くのはアナタも同じよ! |
夏葉 | 止まってないで早く行きなさい! |
樹里 | でも! |
夏葉 | こういうのは年上の役目よ いいから早く! |
樹里 | ——っ! |
夏葉 | ……! |
P | ちょっと、ちょっと待ってくれ……! どうしてみんな、そんなに必死に逃げてるんだ——!? |
P | 夏葉! 樹里! 待ってくれって—— |
恋鐘 | あぁっ!! 見つけたばい〜〜〜〜〜!!!! 泥棒! 観念するとよーっ!! |
P | えっ!? ど、どろぼ……!? |
P | うわぁっ!?!? |
恋鐘 | うちらから逃げられると思うとったと!? 283プロに目をつけたのが運の尽きたい! |
恋鐘 | 覚悟〜!! |
摩美々 | よーし、やっちゃえー恋鐘ー |
霧子 | 恋鐘ちゃん……! わたしも……やるから……! |
P | な……何をだ霧子——!? |
咲耶 | フフ、賑やかな聖夜だね…… |
結華 | 階段、転ばないように気を付けて〜 |
P | た、頼む、頼むから待ってくれ——! |
P | (一体、何がどうなってるんだ!?) |
P | (……とにかく、一度外に出て——!) |
めぐる | 作戦そのいちっ! クラッカー! せーのっ! |
真乃 | むんっ……! |
P | !? |
めぐる | 作戦そのにっ! 紙テープでぐるぐる! ——いくよ灯織! |
灯織 | うん——! |
P | おわっ、何だ……!? |
めぐる | 作戦そのさん—— |
P | ちょ、ちょっと待ってくれ、みんな……! 頼むから一回落ち着いてくれーっ! |
めぐる | …… |
灯織 | …… |
恋鐘 | えええ〜〜〜〜〜!? ぷ、プロデューサー〜〜〜〜〜〜!? |
結華 | あはは、ごめんねプロデューサー 三峰たち、勘違いしちゃってたみたいなんだぁ |
めぐる | うん、事務所に泥棒が入ったんだって思ってたの…… だから、びっくりさせたりして—— |
P | え、えーと……ということは、 俺を泥棒だと思ってたってことか……? |
めぐる | ごめんなさい、プロデューサー…… |
P | いや! いいんだよ、事情がわかって良かった さっきは俺も慌てちゃってすまなかったな |
樹里 | ……や、こっちもちょっとパニックになってて…… 悪いな…… |
夏葉 | そうね—— バールなんか落ちてたものだから、つい |
P | ——え……? |
夏葉 | アナタも今度から気を付けてね 物騒なものを落とさないように |
P | ま、待ってくれ 俺はバールなんて使ってないぞ? |
夏葉 | え……? |
樹里 | じゃあ、誰が…… |
甘奈 | あれっ、みんな揃ってる!? 甜花ちゃん千雪さん、早く早くっ |
千雪 | すみません、もう集合時間でしたか……? |
甜花 | わ……! ツリーの、コスプレ……! |
P | 甘奈、甜花、千雪……! な、なあ、3人とも、バールとか使って……ないよな? |
甘奈 | バール……? ごめん、わからないかも 甘奈たち、ずっとお部屋で飾り作ってたし…… |
P | そうだよな…… |
甘奈 | バールが必要なの? |
P | ——いや、落ちてたみたいなんだ 誰も使ってないはずの工具なのに…… |
甜花 | こうぐ……? 甜花……ドライバーだったら、見た…… |
甜花 | 3階に落ちてた、けど…… これ、誰かのじゃない……? |
結華 | ……プロデューサー、 ドライバーも落としてないんでしょ? |
P | あ、ああ…… |
樹里 | なぁオイ……やっぱ、誰かいるんじゃねーのか……? |
恋鐘 | どこにおると……!? |
凛世 | 恐らくは…… 中…… |
恋鐘&樹里 | ! |
霧子 | き……聞こえる…… |
霧子 | 誰かの……足音………… |
夏葉 | ! バールの持ち主なんじゃ……! |
樹里 | だったらさっさと離れた方が—— |
P | お、落ち着くんだ、みんな……! よくわからないが、焦って動くのは良くない |
P | とりあえず、甘奈たちはこっちに来てくれ |
甘奈 | な、なになに!? プロデューサーさんもみんなもどうしたの……? |
結華 | 三峰たち以外に誰かいるかもしれないの だから早く! |
甘奈 | う、うん……! |
灯織 | プロデューサー、近づいてきます……! |
灯織 | プロデューサーだけじゃ危険です! |
P | いや、みんなを巻き込む方が危険だ じっとしていてくれ |
灯織 | でもっ——! |
P | 大丈夫だ! って、足音が止まった……? |
P | ………… |
P | だ、誰だ! うちの事務所で何を——! |
??? | わっ…… プロデューサーさん? どうしたんですか〜? |
P | え…… |
P | …… |
P | あれっ、はづきさん……!? |
はづき | はい、はづきですよ〜 ……みなさん、どうかしましたか? |
エンディング:サンタさんつかまえた
めぐる&恋鐘&咲耶 | ………… |
果穂&夏葉&千雪 | ………… |
はづき | ……? |
P | ふ、不審者じゃなくて、 はづきさんだったんですか……!? |
はづき | はい……? |
はづき | それより。プロデューサーさん、お電話ですよ〜 |
P | ——え? あ、電話……? |
P | は、はい—— …………あの、でも…… |
はづき | ……? どうかしましたか? |
P | ああ、はい……! みんな、ちょっと行ってくるな……! |
はづき | 外線1番です〜 |
はづき | みなさんも寒くないですか〜? ご用事が終わったら中に入ってくださいね〜 |
結華 | ……ちょ、ちょいちょい、はづきちさーん |
摩美々 | ……何からツッコんだらいいのー…… |
夏葉 | ねぇ、はづき、 なぜバールなんて物騒な物を持っているのかしら |
智代子 | 単刀直入だね夏葉ちゃん……! |
はづき | あ、これですか〜? 電気の修理をしていたんです |
咲耶 | 修理…… 明日、業者が入るとは聞いていたけれど |
はづき | そうなんです でも、配電盤のフタが開かないみたいで…… |
はづき | えいっ! って開くようにしたんです〜 経費削減です♪ |
一同 | ………… |
めぐる | ……な、なんかよくわからないけど、 解決! かなぁ……? |
咲耶 | それならドライバーも…… |
はづき | ええっ、ドライバーも落としていましたか……? 私、眠くなっちゃったみたいで…… |
千雪 | もう、はづきさんたら きっと廊下で寝ちゃったのね |
はづき | ……ふふっ♪ |
恋鐘 | は…… |
一同 | はづきさ〜〜〜〜〜〜ん! |
真乃 | ……え、と……じゃあ、 今度こそ解決……なのかな……? |
恋鐘 | かぁ〜〜〜〜っ! 泥棒はおらんとやろ!? そいじゃあこの事件、解決ばい〜!! |
果穂 | こ、恋鐘さん……! レッドみたいですっ! スッゴくカッコいいです! |
果穂 | あ、あたしも恋鐘さんみたいに……—— |
P | ——……おおい! みんな!! |
果穂 | あっ、プロデューサーさんっ! ……えへへっ、『この事件、解決だっ!!!』です! |
P | そ、そうだな……! 今回の件は、確かに解決だ……! |
P | でも、もうひとつ……! 新しい事件があるぞ! |
恋鐘&咲耶&果穂 | ……? |
P | 聞いてくれ。なんと—— |
283プロの 合同ライブが決定した | |
---|---|
P | みんな、よく頑張ったな! |
甘奈 | え……! |
真乃 | 283プロ……私たち、みんなで……? |
P | もちろん、ここにいるみんなだ!! |
真乃 | ほわぁ……! |
一同 | ……! |
果穂 | みんなって……あたしたちだけじゃなくて、真乃さんとか、 恋鐘さんとか、甘奈さんも一緒ってことですか……?! |
甘奈 | うんっ! みーんなでステージってことだよ、果穂ちゃん☆ |
咲耶 | フフ、なんて夜なんだろう…… |
夏葉 | ええ、まったくだわ けれど……そうと決まれば、年内から練習をしたいわね |
恋鐘 | よかね〜! 今から特訓ば〜い! |
千雪 | ふふ、プロデューサーさんったら…… |
千雪 | 泥棒さんでもトナカイでもなくて、 サンタさんだったみたい……♪ |
咲耶 | 役者が揃ったというわけだね これは盛大なパーティになりそうじゃないか |
恋鐘 | うんっ、そうやったね! 今日いっちばんのスペシャルイベントが待っとるばい〜! |
めぐる | えへへっ それじゃあ、みんなで準備の続きだね! |
真乃 | うんっ |
めぐる | 真乃……真乃……! |
灯織 | 挨拶の準備、大丈夫? |
真乃 | う、うん…… 大丈夫っ…… |
めぐる | オッケー! じゃあ行くよっ ……せーのっ |
真乃 | え、えっと…… ……みんな、メリー・クリスマスっ |
真乃 | そして、甜花ちゃん甘奈ちゃん、 お誕生日おめでとうございますっ |
甘奈&甜花 | えへへ☆ |
めぐる | うんっ。真乃、いいよ、その調子! |
灯織 | うん……! |
真乃 | ……うんっ |
真乃 | ——283プロ初めての合同ライブ…… みんなで……頑張りましょうっ |
真乃 | 乾杯……——! |
一同 | かんぱ〜い! |
めぐる | ……真乃っ! おつかれ! |
真乃 | めぐるちゃん…… |
灯織 | うん。おつかれ、真乃 |
真乃 | 灯織ちゃん…… |
真乃 | ……ありがとう えへへっ、メリー・クリスマス…… |
恋鐘 | ん〜〜〜! うまかぁ〜〜〜! こんクラムチャウダー、天才ばい〜! |
夏葉 | あら、当然よ その中にはプ—— |
果穂 | ああっ! 夏葉さんっ! それは秘密にって、樹里ちゃんが—— |
夏葉 | ……そうだったわね、失礼 |
凛世 | ふふ…… 隠し味は……隠してこそ…… |
果穂 | はいっ! 今回は『あれ』のおかげで と〜ってもおいしくなりました! |
夏葉 | ええ。今度こそ 考えなしに『あれ』を入れただなんて言わせないわ |
智代子 | え、まさか…… |
樹里 | あーっ、なんでもねーよ みんな、たっぷり食えよな! |
結華 | うんうん、美味しいねぇ なっかなかに筋肉がつきそうな味だぁ |
甘奈 | うん! それ甘奈も思ったー☆ |
樹里 | なっ……おい……! チョコにはそのこと—— |
結華 | んー? 何か聞かれちゃまずいことでもある? |
樹里 | アンタわかってて言ってるだろ! |
結華 | えー、三峰わかんなぁい 筋トレのお供に良さそうなスープだなぁって—— |
樹里 | わーっ!? やめろって! |
智代子 | ……ちゃんと美味しいんだから、私、怒ったりしないのに みんなして隠そうとして〜…… |
智代子 | もう! |
摩美々 | あっち、面白そうな話してるー 私だったらぁ、もっと色々入れるのにー |
霧子 | 闇鍋みたいだね…… 摩美々ちゃん…… |
灯織 | や、闇鍋……!? |
灯織 | 摩美々さん、今日はパーティーですから……! そういうのは、ダメです……! |
摩美々 | ふふー、灯織は真面目だねー |
摩美々 | みんなの料理に何か入れるのがダメならぁ、 灯織の分にイタズラしてもいいんだケド |
灯織 | ……そ、それで摩美々さんが満足できるなら……! |
霧子 | 灯織ちゃん…… 摩美々ちゃんは、本気じゃないから…… |
灯織 | え…… |
摩美々 | からかいがいのある人はいいねー |
灯織 | そっか、なんだ…… 良かった…… |
甜花 | ……あ、雪 |
夏葉 | え? |
甘奈 | わぁ、ほんとだ! 雪〜! |
咲耶 | フフ、なかなかロマンチックじゃないか |
果穂 | すっ、スゴいですっ! お空も、きっとあたしたちをお祝いしてくれてるんですっ! |
真乃 | ふふっ…… そうだったら素敵だねっ |
めぐる | きっとそうだよっ! 雪だけじゃなくて、 いいこともいーっぱい、降りますように……! |
甜花 | う……うん……! て、甜花も……お願いする……! |
甜花 | いいこと、いっぱい…… 降りますように…… |
恋鐘 | ライブの時までず〜っとばい! |
真乃 | そうだね…… 私も、ライブに向けて頑張らなきゃ…… |
恋鐘 | うちらも負けてられんばい! |
果穂 | …………すぅ……すぅ…… ………… |
恋鐘 | ……ん〜〜………… さんたぁ……待たんね………… |
千雪 | ……ふふ みんな、よく寝てる…… |
千雪 | (せっかくのお泊まりだもん プレゼント……今日渡さなきゃ……) |
千雪 | 甜花ちゃん、甘奈ちゃん、 お誕生日おめでとう…… |
甘奈 | ……………… |
甜花 | ……………… |
千雪 | ……ふふ、可愛い…… ……おやすみなさい |
千雪 | ——……きゃっ |
甘奈 | しーっ……! |
甜花 | しーっ……! |
千雪 | ……あ、甘奈ちゃん……甜花ちゃん……! |
甘奈 | えへへ、サンタさんつかまえた☆ |
甜花 | 甜花も、つかまえた……! |
千雪 | ……ふたりとも……! |
甘奈 | えへへ〜、ダメだよ、千雪さん 甘奈と甜花ちゃんにも、サンタさんやらせてくれなきゃ☆ |
甜花 | うん……甜花たちも、サンタさんだから…… はい、プレゼント……! |
千雪 | えぇ……! ……わぁ、靴下に入ってるのね? |
千雪 | ……もう 今日はふたりの誕生日なのよ……? |
甘奈 | えへへ、でも…… |
甜花 | 3人のクリスマス…… ううん……みんなの、クリスマスだから…… |
千雪 | …… もう……—— |
千雪 | ぎゅ〜……っ |
甘奈 | わっ、千雪さん……! |
甜花 | わわ……! |
千雪 | ……ふふ サンタさんって、ほんとにいるのね |
千雪 | ——私も、つかまえた |
甘奈 | あ〜っ、甘奈が先につかまえたんだから! |
甜花 | て、甜花も…… ぎゅっ…… |
甘奈 | ぎゅ〜っ☆ |
千雪 | ふふっ、メリー・クリスマス…… |
千雪 | 私たちにも、みんなにも…… 来年が、いい年でありますように…… |
脚注
- ↑ 大崎甜花・甘奈の誕生日パーティーも兼ねている