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サマー・ミーツ・ワンダーランド
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開催期間2019/7/31〜2019/8/13
前作今作次作
Straylight.run()サマー・ミーツ・ワンダーランド十五夜「おもちをつこう」
イルミネーションスターズ登場イベント
前作今作次作
PiCNiC BASKET!サマー・ミーツ・ワンダーランドStar n dew by me
アンティーカ登場イベント
前作今作次作
PiCNiC BASKET!サマー・ミーツ・ワンダーランド十五夜「おもちをつこう」
放課後クライマックスガールズ登場イベント
前作今作次作
轟!-とどろき- 紅蘭偉魔空珠†番外地サマー・ミーツ・ワンダーランドミルキィウェイ61-世界と世界がまじわる夜に-
アルストロメリア登場イベント
前作今作次作
完録、クエストロメリア! 〜サイコロ編〜サマー・ミーツ・ワンダーランドミルキィウェイ61-世界と世界がまじわる夜に-
ストレイライト登場イベント
前作今作次作
Straylight.run()サマー・ミーツ・ワンダーランド

サマー・ミーツ・ワンダーランドは、2019年7月31日〜2019年8月13日の期間で開催されたプロデュースイベント、及びイベントをクリアすることで閲覧できるストーリーのこと。

目次

概要

  • 283プロ総出演[1]の越境コミュ第4弾。ストレイライトのメンバーが他ユニットのメンバーと会話をする初のコミュとなった。
  • 合宿先のモデルは伊豆諸島の神津島とされている。イベント開始直後から有志による聖地断定が行われていたが、おそらくそれを検索で拾ったであろう神津島にある民宿「島宿浜の家」のアカウントが反応[2]し、ほぼ確定となった。
    • なお、「島宿浜の家」では突発でシャニマスP向けプラン[3]を発表するアクティブな一面を見せており、好評だったのか第2弾[4]も実施している。

オープニング:朝の物語

 
off
(霧子)
『びゅうびゅうと風が吹く夜明け』
 
off
(灯織)
『古びた手紙、鏡の誘い、真夜中の汽笛』
 
off
(果穂)
『少しだけ不思議な、夏の物語』
 
off
(あさひ)
『これは最初の朝』
 
off
(甜花)
『眠気とドキドキが入り交じる旅立ちの日』
 
凛世
夏葉さん……
 
凛世
おはようございます……
 
夏葉
ん……
 
夏葉
おはよう……
 
咲耶
おはよう、夏葉
 
咲耶
……フフ、どうやら眠りの国から
熱心にスカウトを受けているようだね
 
咲耶
何か飲むかい?
 
夏葉
お湯……沸いてる……?
 
咲耶
ああ
 
夏葉
それなら、そのままもらってもいいかしら……
 
咲耶
了解だ、今持ってくるよ
 
夏葉
ありがとう……
 
夏葉
……いい香りね……
台所、何か作っているの……?
 
凛世
はい……
 
恋鐘
んふふ〜、みんなで朝のお弁当ば作っとったとよ!
全員分あるけん、バスで食べんね!
 
千雪
今軽く何か出すこともできるけど——
夏葉ちゃん、どうする?
 
夏葉
ありがとう……
後でいただくことにするわ
 
恋鐘
は〜い
 
咲耶
——お待たせ、夏葉
ご注文の白湯だ。熱いから気を付けて
 
夏葉
助かるわ、ありがとう……
 
咲耶
どういたしまして
 
咲耶
恋鐘、そちらはどうだろう?
何か手伝えることはあるかい?
 
恋鐘
大丈夫!
あとは詰めれば、終わり〜!
 
恋鐘
……よね、千雪!?
 
千雪
ええ
 
凛世
では……
折詰を……お持ちしましょう……
 
咲耶
問題なさそうだね。それなら私は
アンティーカの眠り姫を起こしてくることにしよう
 
咲耶
一緒に双子の天使たちの様子も見てくるよ
 
千雪
ごめんなさい
ありがとう、咲耶ちゃん——
 
咲耶
フフ、問題ないよ
 
樹里
——チョコ急げ
そろそろ出ないと遅れる
 
智代子
嘘!? もうそんな時間!?
待って樹里ちゃん、今行く——!
 
咲耶
——おや、
ふたりはどこに行くんだい?
 
夏葉
果穂のお迎えよ
 
樹里
アタシらちょっと出てきます!
 
智代子
寮出る時間までには戻りまーす!
 
一同
いってらっしゃい
 
智代子&樹里
いってきまーす!
 
咲耶
——朝の静けさと、友人たちの賑やかさが混じり合うのは
心地いいものだ……
 
咲耶
フフ……
みんな揃っての遠出は、やはり——浮かれてしまうね
Pえーと、寮組と前泊組はもう揃ってて……?
バスには乗り込めてるのかな——
 
はづき
プロデューサーさん
バスへの乗車状況について、報告よろしいでしょうか〜
Pああはづきさん!
すみません、ありがとうございます——
 
はづき
いいえ〜
 
はづき
摩美々さんと咲耶さんがまだ乗っていなくて〜——……
 
摩美々
ふぁぁ……ねむー……
 
咲耶
それでも、前泊することでこうして間に合わせたんだ
摩美々は偉い
 
摩美々
……これ、バス乗ったら寝ていいよねー……?
 
咲耶
そうだな——
部屋割りのくじ引きが終わったら、構わないはずだよ
 
摩美々
あぁ……それがあった……
代わりに引いておいてー
 
咲耶
フフ。まぁそう言わずに
P大丈夫そうですね
 
はづき
はい〜
あとはあさひさんと愛依さんですね
 
あさひ
あれ? 冬優子ちゃんいないんすか?
 
愛依
あさひちゃん覚えてないカンジ?
冬優子ちゃんは船で合流だって言ってたし
 
愛依
家の遠さがマジハンパないから、
事務所寄るより直接行った方が楽なんだって〜
 
あさひ
ふ〜ん……
P——おーい! あさひ! 愛依!
準備ができたら乗ってくれー!
 
愛依
わ、ヤバ!
 
愛依
オッケー今行くー!
 
愛依
行こ、あさひちゃん!
 
あさひ
はいっす!
P——よし、これで全員だな
P全員、忘れ物はないかー?
何かあればコンビニ寄るけど
 
灯織
イルミネ、問題ありません
 
めぐる
昨日、みんなで確認のメッセ回したもんねー!
 
真乃
ふふっ、うん……っ
 
結華
お、まののんたち優秀〜
うちは大丈夫ー?
 
恋鐘
今回は咲耶にも見てもらったけん平気ばい!
お弁当も忘れとらんよ〜!
 
咲耶
ああ
恋鐘も摩美々も、忘れ物はないはずだ
 
夏葉
私たちも、もちろん問題ないわ!
 
智代子
強いて言うなら、
持ち込んだお菓子が足りるかどうかが心配……
 
樹里
いざとなったら
向こうで買い足せばいいだろー
 
甘奈
アルストロメリアも大丈夫でーす☆
 
甜花
今日は……!
荷造り、完璧……!
 
愛依
ま、なんか忘れててもなんとかなるっしょ!
うちらも平気ーっ
Pわかった、じゃあ一旦このまま行くな
Pターミナルまでは大体1時間
そこから船に乗って、さらに3時間強
P結構な長旅だ、
体調が悪くなったりしたら遠慮せず申し出てくれ
 
一同
はーい!

小ネタ

  • この章では霧子に関して一切触れられていないため、「霧子が事務所からバスに乗ったのかフェリーターミナルで冬優子と一緒に合流したのか」は謎。
    • プロデューサーが「寮と前泊はもう揃ってて……?」と発言していることから、「現地集合組(=霧子&冬優子)」が存在したのではないかと思われる。
  • 恋鐘の『お弁当も忘れとらん』発言は「283プロダクション ファン感謝祭編」のアンティーカ共通コミュを踏まえたものと思われる。
  • 同様に、甜花の『今日は……!荷造り、完璧……!』に関しても「完録、クエストロメリア! 〜サイコロ編〜」を踏まえたものであろう。
  • イベント開催期間(2019/7/31〜8/13)の東海汽船の時刻表によると、船は竹芝客船ターミナルを7時35分に出航し、神津島には10時40分に到着するようである。
    • 出港30分前までにターミナルにいることが目安であるため、逆算するとかなりの早起きとなる。
    • 7月〜9月以外は概ね竹芝を8時30分頃出港するダイヤ設定のため、イベント開催とストーリーの時期が異なると考えれば少し朝の時間の余裕ができる。

第1話:昼の物語

 
off
(凛世)
『1日目、昼』
 
off
(真乃)
『旅のしおり 注意事項』
 
off
(めぐる)
『誰かと一緒に行動すること』
 
off
(智代子)
『貴重品と連絡手段は肌身離さず』
 
off
(樹里)
『プロデューサーに行き先を伝えてから移動すること』
 
off
(夏葉)
『そのほかは自由』
 
off
(全員)
『思いっきり楽しむこと!』
 
灯織
——うん、送った
 
真乃
灯織ちゃん、連絡してくれてありがとう
 
めぐる
ありがとう!
 
灯織
ううん
 
灯織
あ、もう返信——
『行き先了解だ。楽しんでおいで!』
 
灯織
——だって
 
めぐる
えへへっ、もちろん!
 
めぐる
泳げるし、飛び込みもできるし、
上の方には展望台もあるんだよね?
 
めぐる
それで楽しめないわけないよーっ
 
めぐる
——あっ、でも、初日から
あんまりはしゃぎすぎないようにしなきゃかな?
 
めぐる
明日は、山の方を散策するんだもんね!
 
灯織
うん
頂上まで行けないのは残念だけど……
 
真乃
そうだね……でも、
本格的に登らなきゃいけないみたいだから……
 
真乃
それに、私、海も楽しみなんだっ
 
真乃
遊歩道、放クラのみなさんも行くって言ってたから、
向こうで会えるかも
 
真乃
バスの時間がもうすぐだーって、
智代子ちゃん慌ててたの
 
めぐる
そうなんだ!?
あ、だから樹里、部屋出るの早かったのかなぁ
 
灯織
そうだと思う
うちの部屋も、果穂が飛び出して行ったから
 
めぐる
さすが……!
放クラはスケジュールにも勢いがある……
 
一同
ふふっ
 
めぐる
出遅れた分、わたしたちも張り切っていこーっ!
 
真乃
おーっ
 
灯織
おー……!
 
灯織
——待ってね
バス停までの行き方見るから……
 
めぐる
ああっ
いつも任せっきりでごめん……!
 
灯織
ううん、私が心配なだけだし——
えっと……
 
おばあさん
お嬢ちゃんたち、どこへ行きたいんだい?
 
一同
!?
 
めぐる
——あっ、えっとねおばあちゃん!
 
めぐる
わたしたち、泳げる方の遊歩道に行きたくて
バスに乗りたいんだけど——
 
おばあさん
ああ、そうなんだね
それなら、向こうのスーパーの前にバス停があるよ
 
おばあさん
ここからならすぐさね
 
めぐる
そっか、ありがとう!
 
真乃&灯織
ありがとうございます!
 
おばあさん
どういたしまして
楽しんでおいでねぇ
 
一同
はーいっ!
 
あさひ
……
 
おばあさん
……あら?
お嬢さんは、さっきの子たちと一緒じゃないのかい?
 
あさひ
ん?
 
あさひ
んー、一緒には行かないっすよ
わたしは今、面白いことを探してるんす!
 
おばあさん
面白いこと——
 
あさひ
そっす!
向こうの方が気になるんすよね〜
 
おばあさん
そうなんだねぇ
それじゃあ……楽しんでおいでね
 
あさひ
はいっす!
バイバイ、おばあちゃん!
 
智代子
桟橋のところでいいんだよね!?
 
夏葉
ええ!
あそこならみんなで跳べるわ!
 
樹里
果穂、怖くないか?
 
果穂
はいっ!
大丈夫です!
 
凛世
ふふ……
 
凛世
跳んでこそ……放課後クライマックスガールズ……
 
夏葉
——いくわよ、みんな!
 
一同
——せーのっ!
 
一同
きゃ〜〜〜〜〜〜っ!!
 
智代子
——あああっ、思ったより長いね!?
 
果穂
ほんとに飛んでますっ
 
夏葉
総員、衝撃に備えて!
 
一同
——っ!
 
果穂
っぷはぁ!
スッゴかったですっ!!
 
樹里
ほんとになー
滞空時間? 長かった長かった
 
智代子
ねー
高さがあるとあっと言う間じゃないんだね
 
凛世
はい……
 
智代子
私、ヒーローもこんな気持ちなのかなぁとか
思っちゃった!
 
智代子
ほら、仲間のピンチとかにさ、高いところからこう、
颯爽と飛び降りて助けに入る——みたいなの、ない?
 
果穂
『ジャスティスV』9話のクライマックスのことですね!!
 
智代子
そうそうそう! みんなで見たやつ!
そのさ、飛んでる時とか、こんな感じなのかなって
 
樹里
ちょっとわかる気はするな
 
夏葉
——ということはつまり
 
夏葉
この場で私たちは、ヒーローに不可欠な技術の
トレーニングができるということね?
 
果穂
!!
 
樹里
その、9話? の再現ごっこでもしてみるか?
 
凛世
『これで詰みです……
ジャスティスピンク……』
 
智代子
『そんなっ……助けて……!』
 
智代子
『ジャスティスレッド——!』
 
夏葉
ここで果穂が飛び込んで——
 
樹里
ドボーン、バシャッ——決め台詞!
 
果穂
『——待たせたな』
 
樹里
おお、リハは完璧
 
果穂
ありがとうございますっ……!
 
夏葉
台詞はちゃんと果穂に監修してもらうとして
——楽しそうじゃない?
 
果穂
はいっ!
それにあたし、みなさんのヒーローも見てみたいですっ
 
智代子
あっ、じゃあひとりひとり決め台詞変えてく感じかな?
 
智代子
樹里ちゃんだったら
『——そんなに呼ばなくても聞こえてんだよ』みたいな
 
樹里
それもう『ジャスティスV』じゃなくないか……?
 
夏葉
細かいことはいいじゃない!
楽しく跳んでトレーニングも兼ねるのよ!
 
凛世
はい……
 
凛世
それでは……
凛世もひとつ……
 
樹里
わかったわかった
じゃあ上に戻ろうぜ
 
果穂
——あ、あの……みなさん!
 
一同
 
果穂
あたし、再現の前に
もう一回みなさんと一緒に跳びたいです!
 
果穂
——さっきの、スッゴく楽しかったので……!
 
一同
賛成!
 
果穂
いきますよ〜っ!
 
一同
きゃ〜〜〜〜〜〜っ!!
 
あさひ
〜♪
 
あさひ
——……あれ。なんか落ちてる……?
 
あさひ
これ……
 
冬優子
——ちょっと! あさひ!
 
あさひ
あ、冬優子ちゃんっす!
 
冬優子
『あ、冬優子ちゃんっす!』じゃないわよ
あんた、しおり読んでないわけ?
 
冬優子
ひとりで行動しちゃダメだって書いてあるでしょ!
 
あさひ
そんなことより、発見っすよ!
 
冬優子
だからっ……!
『そんなこと』じゃないの……!
 
あさひ
これ! 瓶の中、見てほしいっす!
紙が入ってるんすよ!
 
冬優子
へぇ、ボトルメール……
 
あさひ
ボトルメール?
何が書いてあるんすかね……!?
 
冬優子
……いや、別にたいしたこと書いてないでしょ
 
冬優子
瓶に手紙入れて川とか海とかに流すだけだもの
読んでみれば
 
あさひ
『こんにちは。お友達になりましょう』
 
あさひ
『あなたは誰?』
『返信待ってます』
 
あさひ
住所みたいなのも書いてあるっす!
……ちょっと読めないっすけど
 
冬優子
それがボトルメール
 
冬優子
住所が読めてれば、
ここから文通にでも発展するんでしょうけど
 
冬優子
残念でした
 
あさひ
……
 
あさひ
……冬優子ちゃん、ペン持ってないっすか?
 
冬優子
は?
 
あさひ
このボトルメールに返事するっすよ!
わたしからも、海に流すっす!

第2話:夜の物語

 
off
(智代子)
『1日目、夜』
 
off
(結華)
『旅のしおり 時間について』
 
off
(真乃)
『夕方6時から朝6時までは旅館の外に出ないこと』
 
off
(愛依)
『消灯時間は夜10時』
 
off
(千雪)
『夜更かしはいけません、ゆっくり休みましょう』
 
一同
おやすみなさーい
 
愛依
っあー……!
マージ布団ってば極楽ー……!
 
結華
あはは
めいめい、てんちゃんみたい
 
千雪
ふふっ
 
千雪
今日はハードだったもんね
 
千雪
朝も早かったし、自由時間の後も
みんなでトレーニングがあったし——
 
結華
プロデューサーも鬼だよねぇ
何も、遊んだ後にトレーニング持ってこなくてもさぁ
 
結華
こっちは遊びに来てるっていうのにー
おかげさまでくたくただよー
 
真乃
ふふふっ
 
智代子
——……でも、平和だなぁ
 
千雪
平和……?
 
智代子
うちのメンバーだと、ここから枕投げが始まったりするので
 
愛依
わーお……
バリバリに元気じゃん……
 
智代子
えへへ……!
 
智代子
枕投げとか、トランプとか、
ゲームがあったら対戦したりとか——
 
結華
怪談は?
 
智代子
怪談は——!
そのっ、怖い人もいるから、うちでは避けるかな……!
 
結華
ほほーう?
ちなみにチョコちゃんてどっち側ー?
 
智代子
ノーコメントで!
 
千雪
ふふっ、わかるなぁ
お泊まりって、電気を消してからが本番って感じがするよね
 
愛依
えー……?
千雪さんでも、そういうこと思うんだ……?
 
千雪
うん
楽しみなことがあると眠れなくなっちゃったりもするの
 
愛依
マジでー……?
 
真乃
一緒ですねっ
 
千雪
ふふ、一緒……!
 
結華
——そしたら
三峰たちも、もっとお楽しみ、するー?
 
智代子
おっ、盛り上げていきますか?
 
結華
あははっ、さすが放クラ!
 
愛依
いーじゃん……楽しそー……
 
結華
——とりあえず今日は計画だけにして、明日とかさ
本格的に朝活ならぬ夜活するの、アリじゃない?
 
智代子
もちろん、賛成です!
 
真乃
ほわ……
私、枕投げってしたことがなくて……
 
結華
競技は全然枕投げじゃなくてもいいよ!
トランプとか誰か持ってるだろうし——
 
智代子
はい……!
実は私……持ってきております……!
 
結華
さすが放クラ
 
結華
——それこそ肝試しでもいいし?
 
智代子
や、ダメダメダメっ!
それはやめよう!?!?
 
真乃
ふふっ
 
真乃
全部できたら、楽しそう……
 
千雪
それじゃあ、やっちゃう?
 
真乃
ほわっ
 
千雪
だって、明日の夜もあさっての夜もあるんだもん
楽しそうなこと、全部できちゃうんじゃないかな
 
結華
ひゅーう、千雪姉さんイケメン〜
 
千雪
えぇ……?
 
千雪
肝試しは要検討だけど——
 
智代子
ありがとう千雪さん……!
 
千雪
他に、夜こっそりできそうなこと
みんなで楽しんじゃうの
 
千雪
私は、まずトランプに一票
 
智代子
はい!
トランプだったらインディアンポーカーもやりたいです!
 
真乃
インディアンポーカー……
 
結華
まののんが初めてのゲームは、ちゃんと説明するからね
 
真乃
はいっ
 
真乃
……そのっ、そしたら——
枕投げも、やってみたいです……っ
 
結華
いいねー
思いの外アグレッシブ
 
結華
いっそ放クラの精鋭たちとか呼んじゃう?
 
智代子
多分、夏葉ちゃんとか
ノリノリでコンディション整えてから来てくれるよ
 
千雪
お部屋のものを壊さないようにだけ
気を付けなくちゃね……!
 
真乃
ほわぁ……っ
 
真乃
……えっと、それじゃあ
愛依ちゃんは、やりたいこと、ありますか……?
 
愛依
……
 
結華
……あれ? めいめい?
 
千雪
……寝ちゃってるみたい
 
結華
あらら、落ちちゃったか
まぁでも消灯時間だもんね、めいめいが正しい
 
愛依
……
 
智代子
——私たちも寝ます?
 
千雪
そうだね
 
結華
じゃあ改めまして、おやすみなさーい
 
真乃&智代子&千雪
おやすみなさーい
 
智代子
……ふふっ
 
真乃
……智代子ちゃん?
 
智代子
ああっ、ごめんね……!
早く明日にならないかなーって思って!
 
結華
こーら、チョコ〜
自分から言ったくせにまだ寝ないつもりー?
 
智代子
違います違いますっ
ちゃんと寝るよ!
 
智代子
今のはどうぞ、忘れてください……!
 
真乃&結華&千雪
ふふふっ……
 
真乃
……っ
 
千雪
……眠れない?
 
真乃
あっ……ごめんなさい……っ
 
千雪
ううん、違うの
私もだから——
 
真乃
……やっぱり、一緒ですね
 
千雪
そう!
……だって、すごく楽しいもんね
 
真乃
はいっ……ふふ……
みんなでこうやって、お泊りができて……
 
真乃
明日もあさっても楽しみで、ドキドキするんです
 
真乃
——……寝なきゃいけないのもわかってるんですけど……
 
千雪
そうなんだよね……
どうしたらいいかなぁ……
 
真乃&千雪
……羊?
 
結華
ぶふっ……
 
真乃&千雪
!?
 
真乃
ゆ、結華ちゃん……?
 
結華
ふふっ……! や、ごめん、
チョコが言うみたいにあんまり平和だったからつい……!
 
結華
三峰も眠れないからさぁ——
羊、一緒に、数えさせて!

第3話:時の物語

 
off
(摩美々)
『2日目、昼』
 
off
(咲耶)
『天気は晴れ。目を閉じても眩しいほどの』
 
off
(甘奈)
『こんな日は、こどもの頃のことを教えて?』
 
off
(果穂)
『ボトルメール 波に投げ返した返事』
 
off
(あさひ)
『わたしはあさひ』
 
off
(あさひ)
『中学生とアイドルをやっています』
 
off
(あさひ)
『あなたは誰ですか。一緒に遊びましょう!』
 
あさひ
果穂ちゃん、こっち!
この先でボトルメールに返事したから!
 
果穂
わぁぁ、スゴいです……!
新しいお手紙、来てるでしょうか!?
 
あさひ
それを見に行くんだよ!
 
灯織
ま、待ってふたりとも……!
あんまりみんなから離れたら——
 
灯織
ああダメだ、聞こえてない……!
 
灯織
果穂っ、あさひ……!
私も行くから待って……!
 
あさひ
ふんっふ〜〜ん♪
 
灯織
ボトルメールがあるか確認したら
すぐ戻ろう、ふたりとも……
 
灯織
ずっと別行動してると
みんな心配しちゃうと思うから……
 
果穂
はいっ、わかりました!
 
あさひ
えー、これぐらい平気っすよ〜
 
あさひ
遠くまで来てるわけじゃないし、ルール違反でもないっす!
 
灯織
ダメだよ、その考え方じゃいろんな人に迷惑が——
 
あさひ
あ! ここっす、ここ!
ここに昨日ボトルメールが——
 
あさひ
!!
 
果穂
! ビンですっ!
あさひさん、もしかして——!
 
あさひ
ボトルメールだ!
 
あさひ
えいっ!
 
あさひ
——……わぁっ……!
 
果穂
な、なんて書いてあるんですか、あさひさん……!
 
灯織
……!
 
あさひ
『お返事ありがとう』
 
あさひ
『一緒に遊べるの嬉しいな』
 
あさひ
『今夜、あなたの前で待ち合わせ』
 
あさひ
返事っすよ返事!
ちゃんと返事が来たっすー!
 
果穂
!!
スゴいです!
 
灯織
——
 
灯織
……いや、でも、待って……
ボトルも紙も、結構古いものに見えるから
 
果穂&あさひ
 
灯織
昨日の返事として出されたんだとしたら、
この劣化具合はおかしいと思う
 
灯織
偶然返事に見えただけなんじゃないかな……
 
果穂&あさひ
……
 
灯織
——あ、その……
 
灯織
ごめんなさい、ふたりをがっかりさせたいわけじゃなくて、
可能性の話を——
 
果穂
——じゃあ、このビンは時を越えたってことですか!?
 
あさひ
確かめなきゃいけないっすね!
 
灯織
えっ?
 
あさひ
実験っす!
今日の手紙にも返事を書くっすよ!
 
あさひ
果穂ちゃんも灯織ちゃんもよろしくっす!
 
果穂
はいっ!
 
灯織
ええっ?
 
灯織
って、私も……!?
 
果穂
あさひさん、ペンはありますかっ?
 
あさひ
あ! 忘れちゃったっす!
持ってくればよかった〜!!!
 
果穂
じゃあ、向こうでちょこ先輩たちに聞いてきます!
 
灯織
——っ、待って果穂!
ひとりで行動するのはルール違反だから——!
 
摩美々
……元気だよねー
 
甘奈
えっ?
 
摩美々
泳いでる組ー
 
甘奈
——ああ……うん! そうだね!
みんなもうずっと泳いでるもんね〜
 
甘奈
海、楽しまなきゃ〜☆ って言ってたよ
 
摩美々
海って言ったら、
日陰でジュースが一番だけどねー
 
甘奈
ふふ……
 
摩美々
……
 
摩美々
今日、もうひとりは一緒じゃないのー?
 
甘奈
 
摩美々
てーんーかぁ
 
甘奈
——……うん
 
甘奈
甜花ちゃんとは
後で今日あったことを教え合う約束なんだ
 
摩美々
ふーん……
 
甘奈
……
 
摩美々
——じゃ、私とおしゃべりしてみて、どうでしたぁ?
 
甘奈
えっ!?
ど、どうって言われても!
 
摩美々
ほらぁ、感想感想ー
甜花に報告するんでしょー
 
甘奈
待って待って!
急に言われても困っちゃうよーっ
 
摩美々
そんなんじゃ、
甜花、退屈するんじゃないー?
 
甘奈
わーんっ、摩美々ちゃんの意地悪〜っ
 
摩美々
ふふー
 
咲耶
フフ、どうしたのかなお嬢さんたち
ずいぶんと賑やかな旋律が聞こえてきたけれど
 
摩美々
あ、おかえりー
 
甘奈
おかえりー☆
 
めぐる
ただいま!
ふたりとも、元気なら泳ぎに行かない?
 
摩美々
めぐる、今戻ってきたばっかじゃん……
 
めぐる
だって楽しいよ!? 魚と一緒に泳ぐの!
 
愛依
そーそー!
マジでちょーヤバ近い! 魚、目の前!
 
咲耶
潜るのが好みでないのなら、
浮いているという手もあることだし……どうだろう?
 
霧子
うん……
 
霧子
白鳥さんに……乗せてもらえるんだ……
 
夏葉
ええ! 私、スワンフロートを持ってきてるの
ぜひ楽しんでちょうだい!
 
摩美々&甘奈
……
 
摩美々&甘奈
今は遠慮しまぁす
 
咲耶
おや
素敵な人魚たちが加わってくれるものと思ったのに
 
摩美々
紫の人魚は休憩中なんでー
 
甘奈
青の人魚もでーす☆
 
愛依
休憩中ならしゃーないかぁ
明けたらもっかい誘うとしてー
 
摩美々
本日の田中摩美々は終了しましたぁ
 
愛依
ええーっ!?
Pはは、楽しそうだな
 
一同
プロデューサー!
 
甘奈
プロデューサーさんも泳ぎに来たの?
Pいや、俺はみんなの様子を見に来ただけだよ
 
めぐる
えーっ、もったいない!
プロデューサーも泳いだらいいのに!
 
咲耶
私もめぐるに賛成だな
海もアナタを呼んでいるように思えるよ
Pさ、さすがに監督者として遊ぶわけには……
ほら、水着も持ってないし
 
夏葉
私、さっき売店に寄ったんだけど
一式揃えられそうだったわよ
 
夏葉
アナタも飛び込みを体験しておくべきじゃないかしら!
P
 
摩美々
まぁ、カナヅチなプロデューサーには
難しい遊びかもしれませんケドー
 
愛依
ありゃ、だとしたら悪いことしてる……?
P別に泳げないわけじゃ——
 
愛依
じゃあ行ってきた方がいいって!
いけるっしょ、プロデューサー!
Pおいおい、みんな……
P(——こんなの)
飛び込みをする
P(こんなの、飛ぶしかないじゃないか……!)
 
霧子
それじゃあ……
売店は、こっちです……
 
一同
プロデューサー、頑張ってー!
Pええい……!
P(後でまた仕事に戻ります……!)

第4話:鏡の物語

 
off
(あさひ)
『2日目、夜』
 
off
(霧子)
『真夜中の廊下』
 
off
(愛依)
『なんにもないのに、足がすくむ』
 
off
(千雪)
『暗いだけ。なんにもないのに』
 
off
(甜花)
『——ほんとうになんにもないの?』
 
off
(灯織)
『古い家は、夜になると不思議が起こる』
 
灯織
(……目、覚めちゃったな
まだ夜中なのに……)
 
摩美々&果穂
すー……すー……
 
甘奈&あさひ
……んん……
 
灯織
——……
 
灯織
(……水でも飲んだら、落ち着くかな……)
 
灯織
暗い……
 
灯織
(こんなにとは思ってなかった……
電気……点けたらダメかな……)
 
灯織
(……ダメか
明るくて起きちゃう人もいるかもしれないし……)
 
灯織
……
 
灯織
……大丈夫
 
灯織
(月明かりもあるし、真っ暗ってわけじゃない
昼間だって何度も通ったでしょ——)
 
灯織
……大丈夫……
 
灯織
(何も出ないし、変なものにも会わない
ちょっと水を飲んで、部屋に戻るだけなんだから)
 
灯織
(——……角を曲がれば食堂、角を曲がれば食堂——)
 
???
(甜花)
わ……!?
 
灯織
きゃああああっ……!?
 
???
(甜花)
ひっ……! ご、ごめんなさいっ……!
 
???
(霧子)
甜花ちゃん、灯織ちゃん……
大丈夫……?
 
???
(千雪)
ぶつけてケガとかしてない?
 
???
(愛依)
ビビんなくても平気だよ、ただのうちらだから!
 
灯織
え……
 
灯織
み、みんな……?
 
愛依
そ、みんなだよーっ
 
霧子
うん……
 
甜花
あ、あの……
風野さん、ごめんなさい……ぶつかっちゃって……
 
灯織
え——
 
灯織
あ、ううん、私こそ……!
私こそ、前をしっかり確認できていませんでした
 
灯織
だから、すみません
それに——
 
灯織
……取り乱して、恥ずかしいところを見せました
忘れてください……!
 
甜花
う、うん……
 
愛依
——灯織ちゃんも水飲みに来た系?
 
灯織
えっ?
そ、そうですけど——
 
愛依
なら、ちゃっちゃと飲んでくるといーよ!
うちら待ってるからさ!
 
灯織
——はい
 
灯織
——じゃあ、愛依さんと千雪さんも食堂に行っていて
 
愛依
そーそ、うちが怖いから付き合ってもらってたの
千雪さんマジ神!
 
千雪
もう、愛依ちゃんったら大袈裟
 
愛依
大袈裟じゃないってー
怖い人間からしたらホントに仏だから
 
愛依
で、甜花ちゃんと霧子ちゃんはゲームしに来たんだよね
 
甜花
う、うん……
夜だけ出てくる……モンスターをやっつけに……
 
甜花
幽谷さん……
一緒に来てくれた……
 
霧子
ふふ……
 
霧子
甜花ちゃん……
モンスターさんから……護ってくれるの……
 
灯織
そうだったんですね
 
愛依
てかさー、廊下の暗さヤバくない……?
うちホント千雪さんいなかったら歩けなかったと思うんだけど
 
灯織
わかります……
私も部屋を出た時怯みました……
 
愛依
だよねだよね!
でも灯織ちゃんひとりだったじゃん、勇気あるぅ〜
 
灯織
いえ、そんな……
 
灯織
……——こうやってみなさんと一緒にいられると、
安心感が違います
 
愛依
わかるわー
ヤバいもん見ちゃっても大丈夫っていうか——
 
あさひ
やばいもん!?
 
灯織&愛依
ひっ!?
 
愛依
——って、あさひちゃん!
 
あさひ
はいっす、愛依ちゃんやばいもん見たんすか?
詳しく教えて欲しいっす!
 
愛依
違うって、まだ見てないから!
ってか、見たくないし!
 
あさひ
なーんだ、そうなんすね
 
あさひ
じゃあもう用はないっす!
わたしは行くっすね〜
 
灯織
——ま、待ってあさひ!
 
あさひ
 
灯織
行くって、どこへ……?
 
あさひ
お友達と会う予定があるっす!
 
甜花
お、お友達って、誰……?
 
あさひ
わからないっす!
 
霧子
島の人……?
 
あさひ
知らないっす!
 
愛依
え、ええー……
あさひちゃんあさひちゃん、それ大丈夫なん……?
 
あさひ
大丈夫って、何がっすか?
 
あさひ
——あ。旅館からは出ないっすよ!
6時はまだっすから!
 
愛依
え、じゃあ旅館のお客さんなのか
 
愛依
——いやでもさ、だからってダメじゃね?
こんな時間に会いに行って平気? ちゃんと約束できてる?
 
あさひ
むむ……
約束はできてないっすけど……
 
千雪
——……そういうことなら、
朝になってからにした方がいいんじゃないかな
 
千雪
お友達も、せっかくあさひちゃんと遊べると思ったのに、
まだ夜中だったらどこにも行けなくて困っちゃうでしょう?
 
あさひ
それは——……
うーん……確かに……?
 
灯織
一旦部屋に戻ろう
旅館にも、相手にも迷惑をかけるかもしれない
 
あさひ
……——わかったっす
 
一同
——!?
 
あさひ
何か光ったっす……!
 
愛依
ちょちょちょ、あさひちゃん!
なんかヤバいカンジするじゃんそれは!
 
あさひ
でも気になるっす!
 
愛依
〜〜っ、もーーーー!
 
甜花
て、甜花たちも……!
 
灯織&霧子&千雪
——!
 
あさひ
鏡、っすね……
 
愛依
だからほら……
おっきい鏡とかヤバいじゃんて……
 
あさひ
もっと近くで見ないとわかんないっす
 
甜花
芹沢さん……
待って……!
 
愛依
無理無理、うちは無理だから……!
 
霧子
鏡は……鏡だから……
 
霧子
大丈夫……
 
愛依
そうは言っても——
みんななんで怖くないん……?
 
千雪
そうね……
 
灯織
わ、私、見てきます——!
 
あさひ
——……
 
甜花
何か、ある……?
 
あさひ
……
 
あさひ
何もないっすね……
 
あさひ
——つまんないっす〜!
 
灯織
何もなかったなら早く戻ろう
 
霧子
……?
あさひちゃん、足元……
 
あさひ
 
霧子
落とした……?
 
甜花
それ……
おもちゃの……切符?
 
あさひ
切符……
 
あさひ
『離島発、天上行き ——夏季のみ有効——』

第5話:湯の物語

 
off
(甜花)
『3日目、夕方』
 
off
(樹里)
『海風と、湯けむり』
 
off
(冬優子)
『水平線に夕日が沈んでいく』
 
off
(真乃)
『一日が終わるのを惜しみながら』
 
off
(結華)
『ゆっくりゆっくり——できないのが残念』
 
off
(恋鐘)
『ありあまる元気が許してくれない』
 
恋鐘
は〜〜〜〜〜
よかお湯ば〜い……!
 
甜花
ごくらく……!
 
真乃
ほわぁ……
 
恋鐘
この温泉とも今日でお別れやけん、
うんと満喫せんば!
 
結華
うんうん
せっかく水着着用の温泉だしね
 
結華
今貸し切り状態みたいなもんだし、
広いお風呂でひと暴れ、アリじゃない?
 
樹里
待て待て待て、アリなわけないだろ
アンタがふざけると収拾つかなくなるっつーの
 
結華
えーっ
そこは放クラ名ツッコミ役の腕の見せどころなのでは?
 
樹里
なんだそれ!
アタシそんなんになった覚えねーぞ
 
結華
そんな……!
まさかじゅりちー、自覚ナシであの偉業を……!?
 
樹里
なんのことだよ……!
 
樹里
……あーやめやめ、まともにやり合ってると
ずっと遊ばれんだ
 
結華
おっ、じゅりちー三峰の扱い方慣れてきたじゃん!
 
樹里
……おかげさまでな……
 
恋鐘
——ふふ
結華も樹里も息ぴったりばい!
 
樹里
やめろよ……
風呂ぐらいゆっくり入らせろって
 
恋鐘
なん〜?
樹里、疲れとっと?
 
樹里
や、そういうんじゃねーけど
 
樹里
今日も磯だなんだ歩き回ったからさ
ほぐしときたくて
 
真乃
それは、確かに……っ
マッサージは大切だもんね
 
樹里
そうそう
明日筋肉痛になったら笑えねーし
 
甜花
西城さんでも……
筋肉痛、なる……?
 
樹里
そりゃあなるよ
 
樹里
普段動かさないとこ動かしたりすると
すぐだし
 
樹里
今も脚が張ってる感じがするんだよなー
探検、なかなか手強いな
 
甜花
そ、そっか……!
 
冬優子
探検……
 
冬優子
樹里ちゃん、それって
もしかしてあさひちゃんも一緒だった?
 
樹里
? おー、いたよ
果穂が仲良くなったんだーって言っててさ
 
冬優子
い、一日あれと探検……
 
樹里

どーした?
 
冬優子
っ、ううん! なんでもないの
あさひちゃんもそういう話をしてたなと思って——
 
冬優子
それより!
あさひちゃんと遊んでくれてありがとうね
 
樹里
ああ
 
冬優子
……それで、何か……
ご迷惑になるようなことをしてたりは……?
 
樹里
そんなんねーよ
みんなで楽しく遊ばせてもらった
 
冬優子
ならよかった……
 
樹里
なんだよ冬優子、そんなに心配だったのか?
 
冬優子
……うん、少しだけ……
でも樹里ちゃんが優しくて助かっちゃった
 
樹里
ばっ……!
今そういうのは関係ねーだろ……
 
恋鐘
確かに、樹里は面倒見のよかよね〜
 
冬優子
ふふっ
 
樹里
だからそういうんじゃねーんだってば!
 
真乃&結華&甜花
ふふっ……
 
はづき
みなさん、楽しそうですね〜
 
千雪
私たちも混ぜてもらってもいい……?
 
甜花
千雪さん……!
 
真乃
はづきさんも……っ
 
結華
ふたりもお風呂だったんだー?
 
千雪
そうなの
ここ、いろんな温泉があるから
 
千雪
いっぱい入ってきちゃった
……ね、はづき?
 
はづき
ですね〜
すごく癒されました〜
 
甜花
じゃあ、ここでも……
癒されるの、更新……!
 
はづき
そうですね〜
 
千雪
ふふ
 
一同
は〜〜〜〜……
 
恋鐘
よかお湯ば〜い……
 
恋鐘
——……三泊四日、あっと言う間やった……
 
一同
……
 
甜花
……て、甜花ね
 
恋鐘
 
甜花
甜花……
明日、朝しか出てこないモンスター、探しに……
 
甜花
幽谷さんと……
お散歩する約束、した……
 
甜花
……だから、その……
 
甜花
……合宿
まだ、終わらない……
 
恋鐘

甜花、よかこと言うね!
 
恋鐘
帰るまでが合宿やもんね
やっぱりまだまだ満喫せんば!
 
真乃
……つい、みなさんより長居しちゃいましたね
 
冬優子
そうだねー
外のお風呂って気持ちよくって
 
真乃
ほわ、わかります……っ
夕焼けになってるのも綺麗だし……
 
冬優子
ふふ
真乃ちゃん、露天好き?
 
真乃
はいっ
 
真乃
みんなと写真も撮れたので……っ
素敵なお風呂でしたっ
 
冬優子
そっかぁ
 
冬優子
——……でも
 
真乃
 
冬優子
こうしてゆっくりしてると、
アイドルだってこと忘れちゃいそう……
 
真乃
ふゆちゃん……?
 
冬優子
ごめんね、独り言
なんでも——
 
おばあさん
おや、お嬢ちゃんたちはアイドルなのかい?
 
真乃&冬優子
!?
 
おばあさん
驚かしちゃったかね
 
冬優子
いえ!
こちらこそごめんなさい、おばあさん
 
冬優子
ふゆたちにご用ですか?
 
おばあさん
ふふ
別嬪さんが歩いてたから話がしたくて
 
真乃
——あ
おととい、道を教えてくださった……
 
おばあさん
本当だ
あの時のお嬢ちゃんじゃないか
 
冬優子
お知り合い……?
 
真乃
えっと、最初の日にお世話になったんです……っ
遊歩道までの行き方を教えていただいて……
 
冬優子
そうだったんだね
——おばあさん、ありがとうございます♡
 
おばあさん
いいえ、たいしたことじゃないもの
向こうは楽しかった?
 
真乃
はい、とてもっ
ありがとうございましたっ
 
おばあさん
そうかいそうかい、それならよかった
外の人に喜んでもらえると、嬉しいものだねぇ
 
真乃&冬優子
……——
 
冬優子
……そうしたら、おばあさん
もうひとつ喜ばせてくれませんか
 
おばあさん
うん?
 
冬優子
記念に、おばあさんと写真が撮りたいなって
どうでしょう?
 
真乃
ほわ、素敵……っ
 
真乃
おばあさん、もしよかったら、お願いしますっ……
 
おばあさん
あれまぁ、こんなおばあと撮るのでいいのかい?
 
おばあさん
……あんまり写りがよくないんだけど、
許してもらえるかねぇ
 
冬優子
そんな、とんでもないです
 
おばあさん
ふふ、お嬢ちゃんたちは優しいね——……
それじゃあお願いしようかな
 
冬優子
ありがとうございます
……いきますよー、3・2・1——
 
おばあさん
——ああ、よく撮れてる
綺麗だねぇ……
 
おばあさん
島のもんも喜ぶよ
 
おばあさん
お嬢ちゃんたちみたいな綺麗なアイドルが来てるんだもの
そうと知ったら、きっと喜ぶ
 
冬優子
あっ、ごめんなさい、おばあさん……!
 
冬優子
ふゆたち一応こっそりここに来ているので、
アイドルだってことはみんなには内緒にしてもらえると……!
 
真乃
す、すみません……っ
 
おばあさん
おや、そうだったのかい
それじゃあ内緒だ
 
冬優子
——はい♡
おばあさんとふゆたちだけの思い出でお願いします

第6話:銀河の冒険

 
off
(霧子)
『4日目、朝6時』
 
果穂
すー……すー……
 
あさひ
……——果穂ちゃん、起きて——
 
果穂
最後の探検! ですね!?
 
あさひ
うん!
 
あさひ
昨日拾ったお返事に書いてあったんだ
 
あさひ
『迎えに行く』って
 
あさひ
だから、ボトルメールの子……
きっと来るよ!
 
あさひ
もう一度、あの浜辺に行ってみよう!
 
霧子
……
 
霧子
空が……
 
甜花
なんで……
こんな、暗いんだろ……?
 
灯織
変ですよね……
 
灯織
昨日までは、この時間……
こんなじゃなかったはずなのに
 
灯織
時間、間違えてたりとか——……
 
灯織
しないよね……
 
灯織
……出かけるのは、明るくなるまで待った方がいいでしょうか……
 
甜花
でも……
風野さん、真乃ちゃんたちとジョギングするんじゃ……
 
灯織
はい
なのでふたりにも相談して——
 
灯織
あれ、果穂とあさひ——
 
霧子&甜花
えっ
 
霧子
外……?
 
甜花
ふたりも……
出かけるのかな……?
 
灯織
部屋にいないと思ったら——……
 
灯織
待って、ふたりとも!
 
灯織
——浜辺に行きたいのはわかった
でも、明るくなるまで待ってからにしよう……?
 
あさひ
なんでっすか!?
しおりのルールは全部守ってるっすよー!
 
霧子
そうだよね……
 
霧子
でも……
 
霧子
こんなに暗いの……
心配……
 
甜花
うん……
 
甜花
それとね……えと……
 
甜花
ふたりとも……
お部屋の誰にも言わずに出てきたんだよね……?
 
果穂
は、はい……
 
甜花
旅館の中の探検と……
外に出るのは、違うと思うから……
 
甜花
そういうのは……
ちゃんと、誰かに言ってからのが、いいかな……?
 
果穂
ご、ごめんなさい……
 
甜花
あっ、その……!
甜花こそ、ごめんなさいっ……!
 
甜花
でも、えっと……!
 
霧子
ふふ……
甜花ちゃん……
 
霧子
怒ってるんじゃなくて……
きっと……心配なだけ……
 
灯織
——……一度、部屋に戻ろう?
 
灯織
明るくなったら、探検してきても大丈夫だから
 
あさひ
……
 
果穂
あさひさん……
 
あさひ
……わかったっすー
 
灯織
ありがとう
じゃあ——
 
灯織
……あれ……?
 
あさひ
灯織ちゃん? どうかしたっすか?
 
灯織
……ううん。なんでもない、はず……
ただ、でも——……
 
あさひ
 
灯織
霧子さん、甜花さん……
旅館って、どっちだかわかりますか……?
 
甜花
え……今来た道……
あれ……!?
 
霧子
……?
見えなくなっちゃった……
 
果穂
そんなに遠くまで来てないですよね……?
 
あさひ
違う道に入っちゃったっすかね?
 
灯織
そんなはずは——……
 
一同
……
 
あさひ
——じゃあ、とりあえず歩いてみるっす!
もしかしたら旅館にも着くかもしれないっすよ!
 
あさひ
そっちから来たんだから、そっちに行くっす!
ね!
 
果穂
あ、あさひさん!
ひとりは危ないですっ……!
 
あさひ
ここ、さっきも通った気がするっす
なんか進んでる感じがしないんっすよね〜
 
灯織
——……ダメだ、やっぱりずっと圏外
 
果穂
連絡、取れなさそうですか……?
 
甜花
……でも……
さっきまで、スマホでゲームできてた……
 
霧子
……
 
霧子
お日さまと……同じで……
 
霧子
電波も……
隠れてるのかな……?
 
灯織&果穂&甜花
…………
 
灯織
……歩き始めてからそれなりに経ってるのに
全然見覚えのある場所に出ないですよね
 
霧子
うん……
なんだか……
 
霧子
変な感じ……
 
灯織
空も、暗いままだし……
 
灯織
明るくなるまで、ここでじっとしていた方が——
 
あさひ

向こう、明るくなってるっす!
 
あさひ
何かあるかもしれないっすよ!
 
一同
 
一同
わ……!
 
霧子
きれい……
 
あさひ
向こうに見えるの、海っすよね!?
なんであんなにきらきらしてるっすか!?
 
甜花
星も……
きらきら……
 
果穂
スゴいです……!
 
灯織
確かに、すごいけど……
でも——
 
灯織
なんで……こんな、高いところまで……
 
あさひ
『天上の地』って書いてあるっす!
ここ、そういう名前なんすね!
 
灯織
……!?
 
あさひ
もっと先まで歩いたら、今度はどこに着くっすかね?
とにかく行ってみたいっす!
 
灯織
……
 
灯織
——やっぱり、おかしいです
 
霧子&果穂&甜花
 
灯織
ここからの景色は綺麗ですけど……
私たちに見られるはずがないんです
 
あさひ
なんでっすか?
だって今ここにいるんっすから——
 
灯織
だから、それがおかしいの
 
灯織
『天上の地』って、山の頂上につけられた名前
何時間も歩かないと着かないような頂上の——
 
灯織
ここに来るまで、私たちは山なんて登ってない
本当だったら、こんなところになんて着かない
 
あさひ
でも着いてるっす!
 
灯織
そうなんだけど——……!
 
灯織
戻れなくなったらどうするの……?
 
一同
 
果穂
今の音……なんですか……?
 
灯織
………ん………
 
甜花
…………
 
甜花
戻ろう……
 
霧子
うん……
 
果穂
戻りましょう、あさひさん!
 
あさひ
え〜! 嫌っす〜!
 
あさひ
この先にもわくわくがあるっすよ!
体験しないなんてもったいないっす!
 
灯織
お願い、あさひ——
 
あさひ
ああっ、引っ張るのはずるいっすよ灯織ちゃん!
 
灯織
……そんなこと言われても、離さないから
 
灯織
——行きましょう
 
霧子&果穂&甜花
うん
 
灯織
こっちで合ってますよね……!?
 
甜花
うん……!
多分……!
 
あさひ
うう〜……
もう逃げないから、離してほしいっすー……
 
果穂
みなさん、もう少しだけがんばってください……!
 
霧子
あ……
トンネル……
 
あさひ
さっき通ってないっすよね!?
なんでここにトンネルがあるっすかーっ?
 
灯織
あさひ、いいから……!
 
果穂
ううっ……!
風が——……!
 
甜花
だ、大丈夫……?
 
霧子
……
 
霧子
風の……通り道……
 
霧子
きっと……
出口が……あるんだね……
 
灯織
え——?
 
あさひ
あっ……!
切符——!
 
灯織
ダメだってば、あさひ——
 
灯織
引き返しちゃダメ……!
 
あさひ
でも——
 
果穂
——!
みなさん、トンネルの出口が見えてきました!
 
甜花
甜花……知ってる……
こういうのは、ゴール……
 
果穂
はい……!
きっと、ここを抜けたら——
 
霧子
うん……
きっと……
 
一同
——……
 
灯織
……
 
灯織
ここ……
 
灯織
港の近くの——
 
甜花
戻って……これた……?
 
果穂
——はい!
この辺りは、ちょこ先輩たちと探検しましたっ
 
霧子
わ……
ふふ……
 
霧子
よかった……
 
あさひ
……
 
あさひ
——……つめたっ
 
あさひ
……雨……
 
あさひ
……晴れてるのに——

エンディング:夏休みの秘密

 
果穂
今は晴れたけど、
今日の朝はスッゴく天気が悪かったって聞きました
 
果穂
だから、暗いままだったんだ、って
 
おばあさん
ここじゃ、ままあることさぁ
 
おばあさん
暗い日にゃあ、船も汽笛を鳴らすんだよ
音でわかってもらうためにねぇ
 
果穂
……じゃあ、山の上の不思議な音は——……
 
おばあさん
お嬢ちゃんたちの話を聞くに、
きっと汽笛だろうねぇ
 
果穂
そうなんですね……
 
あさひ
青い光も、夜光虫だろうって話っす!
これで謎は解けたっすね!
 
果穂
はい……!
 
果穂
……でも、せっかくの不思議だったのになぁ……
 
おばあさん
本当に不思議なことなんて、
そうそう起こらないもんさ
 
冬優子
あさひちゃーん! 果穂ちゃーんっ
 
おばあさん
おや、お友達がお呼びだ
 
果穂
あっ、ふゆさーんっ
こっちですー!
 
おばあさん
——ねぇ、お嬢ちゃん
 
おばあさん
楽しかったかい?
 
冬優子
——ふたりとも、ここにいたんだね!
すぐ見つかってよかった
 
冬優子
もうすぐ出発時間になるから、戻ろう?
 
果穂
はいっ
あさひさん、行きましょう!
 
果穂
——……あれ?
おばあちゃん、帰っちゃったんですか……?
 
あさひ
え?
そんなことないけど——
 
あさひ
……あれ?
 
(冬優子)
えーっと、さっきまでお話ししてたってこと?
 
(果穂)
そうなんですけど……
 
(冬優子)
……最後のご挨拶ができなかったのは残念だけど……
行こう? ね?
 
(冬優子)
ほら、あさひちゃんも——
 
甘奈
——……
 
甜花
なーちゃん、どうしたの……?
 
甘奈
——ううん
三泊四日、あっと言う間だったけど、結構長かったなーって
 
甘奈
こんなに甜花ちゃんと別々だったのなんて
初めてだもん
 
甜花
……なーちゃん
合宿、どうだった……?
 
甘奈
もちろん、サイコーだったよ!
 
甜花
にへへ……そっか……
甜花も、サイコーだった
 
甜花
——……また来たいね
 
甘奈
……うん
 
灯織
——……
 
真乃
……?
 
めぐる
〜〜♪
 
灯織
……
 
灯織
……あのっ、ふたりとも
 
真乃&めぐる
 
灯織
えっと……——
 
灯織
……ごめん、やっぱりなんでもなかった
 
灯織
それより、真乃
難しい顔してたけど……スマホ、どうかした?
 
真乃
ほわっ
 
真乃
ううん、そんなに大変なことじゃないの
……あのね、写真が1枚消えちゃってて
 
真乃
昨日のお風呂の帰りにおばあさんと会ったんだ
 
真乃
最初の日に道を教えてくれた、
あのおばあさんなんだけど——
 
真乃
ふゆちゃんと3人で写真を撮ったから、
灯織ちゃんとめぐるちゃんにも見てもらいたくて
 
灯織
それが、消えちゃってたの……?
 
真乃
うん——
 
めぐる
えーっ、なんでなんで……!?
せっかくなのに、ショックだよね……
 
真乃
うん……
不思議だなって、思って……
 
灯織
……
 
灯織
……真乃、めぐる
 
真乃&めぐる
 
灯織
私、少し話したいことがあって……
帰りの船の中で、聞いてもらえないかな
 
灯織
私もまだ整理できてないし、不思議な話なんだけど……
 
摩美々
——で、ひとりで何度も飛んでたんたよね
プロデューサー
 
摩美々
飛び込み、気に入っちゃったみたいでー
Pわああ待て待て摩美々!
その話はしない約束だろ!?
 
摩美々
——どぼーん
 
霧子
ふふふっ……
P……摩美々に見つかったのは一生の不覚だ……
 
摩美々
残念でしたねー
P頼むから忘れてくれ、摩美々、霧子……
 
摩美々
無理でしょー
 
霧子
ふふ……
うん……
 
霧子
きっと……
忘れない……
 
冬優子
ほら、みんなもう集まり始めてる
遅れちゃったら大変だよ
 
果穂
はいっ
 
あさひ
…………
 
あさひ
————
 
冬優子
——あさひちゃーんっ?
 
果穂
どうかしたんですかーっ?
 
あさひ
——なんでもないっす!
今行くっすよーっ!

脚注