幽谷霧子/共通コミュファン感謝祭編
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目次
おいのり
ミユア・ノ・レゾレソ
恋鐘 | ——台本よ〜し! ペンよ〜し! ハンカチよ〜し! そいで、大事なお弁当も—— |
P | 恋鐘ー! 先に行ってるぞー! 車を回してくるから、準備ができたら下で待っていてくれ! |
恋鐘 | あっ、うん〜! うちもすぐ行くけん〜 |
P | おっ、咲耶! |
咲耶 | お出かけのようだねプロデューサー すれ違いとは残念だ |
P | あっ、悪いがはづきさんが出社したら 今日も直帰の予定だと伝えてくれないか |
咲耶 | ああ……今日も忙しそうだね わかったよ、いってらっしゃい |
P | バタバタしていてすまん! いってきます——! |
咲耶 | 階段、足元に気をつけて…… |
P | ——おわっ……! |
咲耶 | ……忠告が少しばかり遅かったかな |
恋鐘 | いってきま——……あっ、あー! 咲耶——! |
咲耶 | やあ、恋鐘もお出かけかい? プロデューサーと一緒かな |
恋鐘 | うん! ばってんえっとえっと〜…… 咲耶に聞きたかことのあったとよ! |
恋鐘 | 咲耶! 咲耶はどがんステージがよかと〜? |
咲耶 | ステージ? …………もしかして感謝祭の話かな? |
恋鐘 | うん〜! 最近みんな忙しかけん、集まれんやろ〜? なんかよか考えはなかかな〜って思って、そいで—— |
P | 恋鐘ー! |
咲耶 | ……プロデューサーがお呼びのようだね 今日のところは時間切れかな |
恋鐘 | ああ〜〜! しょんなか! 咲耶、今度また話そ〜! |
咲耶 | ああ、次はちゃんと話そう いってらっしゃい…… |
咲耶 | …… |
咲耶 | 忙しいのは良いことだ…… |
結華 | こがたん待って——あっ、さくやん! こがたん、もう行っちゃった?! |
咲耶 | ああ——ちょうど今ね。走っていったよ |
結華 | ええっ!? ああ……お弁当…… ソファーに置きっぱなしだったよ、こがたーん…… |
結華 | 『今日のはば〜りばりにすごか!』って言ってたのに…… ……間に合わないかもだけど連絡しとくかー…… |
咲耶 | ……良かったら恋鐘には私から連絡しておこうか 結華もこれから出かけるんだろう? |
結華 | ああーっ、もうそんな時間!? ごめんさくやん、お願いしちゃっていいかな? |
咲耶 | 仲間だからね、忙しい時はお互い様さ 私への『お願い』はとっておきの時に、ね |
結華 | ——これはありがとうって言わせないハラだな……? 忙しいのはさくやんだって同じなのにさぁ |
咲耶 | 今はキミを送り出すのが私の仕事だよ ほらほら時間は大丈夫かい? |
結華 | ——あ〜っもう! バタバタでごめんね! いってきます! |
咲耶 | フフ、いってらっしゃい |
咲耶 | ………… |
咲耶 | ふう………… |
P | 木曜日の午後は……ダメだな 摩美々と霧子に予定が入ってる |
恋鐘 | そいやったら、金曜の朝にするとがよか! |
P | そこも……全員揃うのは難しそうだ |
恋鐘 | 土日はうちがパンパンやし…… ん〜〜〜!! |
P | すまん……予定が合わなくて困るよな みんなで感謝祭の話を進めなくちゃいけないのに |
恋鐘 | あっ、ううん! 忙しかとはよかことやけん! 今は頑張らんといかん時やねって結華とも話し…… |
恋鐘 | あああああっ——!! |
P | どうした!? |
恋鐘 | うちのとっておきのお弁当〜…… |
恋鐘 | 『ありがと〜〜!! そい ば〜りすごかお弁当 さっきゆびさし確認したとに……』 |
恋鐘 | 『だれか食べてくれる人〜〜〜 おらんかなぁ????? ふぇ〜〜』 |
咲耶 | ああ、恋鐘…… 忙しい時は仕方ないさ |
咲耶 | 『ありがとう。それならお言葉に甘えさせてもらおう 恋鐘の手作り、大切にいただくよ』 |
咲耶 | けれど、ひとりで食べるのは…… |
咲耶 | 少しだけ………… |
デイナ・シイ・パンシ
咲耶 | ……——あ、結華と連絡がついたよ 少し遅れるって。プロデューサーも一緒らしい |
恋鐘 | 了解〜〜! そいじゃあ、着いたらすぐ倉庫に来てもらえばよかね〜 |
摩美々 | ……本当にここでやるのー? |
恋鐘 | もっちろんばい! 作戦会議はこがんとこでやるって、決まっとると! |
咲耶 | フフ、作戦会議なのかい? 私は感謝祭に向けてのミーティングだとばかり思っていたよ |
恋鐘 | 作戦会議って言ったほうがかっこよか! ぜ〜ったい、よか考えも湧いてくるけん! |
摩美々 | でも埃っぽいのはちょっとー…… |
恋鐘 | ふぇっ! 霧子、カーテンば開けると!? |
霧子 | あっ……ごめんね……! 空気を入れ替えようかなって…… |
恋鐘 | 薄暗かとこの方が、作戦会議の雰囲気出てよかよ〜! |
摩美々 | でもそれってー、作戦を立てる場所っていうより 事件が起きる場所なんじゃないのー? |
恋鐘 | 事件が起きても関係なかっ! うちらにかかれば、泥棒でもトナカイでもいちころばい! |
咲耶 | ……そうだね アンティーカが揃えばきっと無敵さ |
恋鐘 | んふふ〜! そいば言いたかったと〜! |
摩美々 | えー……とりあえずまだ始まらないならぁ ちょっとコンビニ行ってきまぁす |
恋鐘 | 結華が来たらすぐ始めるけんね〜! |
霧子 | いってらっしゃい…… |
霧子 | それじゃ…… わたし……お掃除してるね…… |
咲耶 | 霧子、私も手伝うよ |
霧子 | ありがとう…… 掃除機……持ってくるね…… |
咲耶 | ああ…… ————久しぶりだね、この空気も…… |
霧子 | 空気……? |
咲耶 | うーん、いうなれば あたたかい空気、かな? |
咲耶 | ……フフッ |
霧子 | ……? |
霧子 | ……ふふっ |
P | ——たっ、ただいま……! ああ、やっぱりもう出払っちゃったか……! |
結華 | ——プロデューサー! 倉庫! ミーティング、倉庫でやってるみたいだから! |
P | えっ! わ、わかった なんでまたそんなところに…… |
霧子 | ——あ。おかえりなさい、結華ちゃん…… プロデューサーさん…… |
結華 | きりりん! 遅くなってごめんね……! みんなは!? |
霧子 | ご、ごめんね…… もうみんな……お出かけしちゃって…… |
P | そうだよな、そんな時間だよな…… すまない、遅くなって……結華も……すまん |
結華 | えっ、いやいやいや! 遅くなったのはプロデューサーのせいじゃないから! |
P | いや、渋滞しそうな道を避けていたらもう少し…… |
霧子 | あの…… プロデューサーさん…… |
霧子 | これ…… 咲耶さんから……預かってて…… |
P | ノート? 何かな……ありがとう |
霧子 | い、いえ…… あの…… |
霧子 | よろしくお願いします……! |
結華 | わー……! さくやん、丁寧にまとめてくれてるね……! |
P | 咲耶が進めておいてくれるとは思ったけど、なるほど…… これからやることも疑問点もきれいに整理されてる…… |
結華 | ああ……案出しの交通整理でも大変だったろうに…… ごめんねさくやん、ありがとう……! |
P | これ、時間かかっただろうな…… |
結華 | うん……でも、役割分担もちゃんと決まってるし、 このまま進めていけば問題なさそうじゃない? |
P | ああ…… |
結華 | ……? プロデューサー? どうかした? |
P | ん。あ、いや……この最後のメモが、なんとなく…… 咲耶にしてはちょっと…… |
結華 | え? ……『結華、プロデューサーへ』 |
結華 | 『ふたりを待っていたかったけれど、 状況を考えてみんなで少しばかり進めておいたよ』 |
結華 | 『私たちは大丈夫。心配しないでほしい』 |
結華 | 『お仕事、本当にお疲れ様』…… |
P | ああ |
結華 | ………… |
結華 | ……そ? 三峰は別におかしな文章だとは思わないけどなー |
結華 | ……それにほら |
結華 | 『大丈夫』って言ってる間は、 信じてもらえた方がありがたいじゃん? |
P | ……えっ、いや…… |
結華 | ——なーんて言っても、 きっとPたんは心配しちゃうんだろうけどね〜? |
P | そ、そんなことない 信じてるぞ、ちゃんと…… |
結華 | でもそれと心配とは別なんでしょ? |
結華 | 無闇に助けたりはしないけど、 いざという時には颯爽と駆けつけちゃうのが—— |
結華 | 我らがプロデューサーさん、だもんねぇ? |
P | こら、からかうんじゃない ま、ただの杞憂かもしれないしな |
結華 | あらら、三峰信用なーい 今のはからかってなかったのになー |
結華 | ——さてと! そしたら三峰はきりりんの掃除を手伝ってこようかな |
結華 | ノート、全部読み終わったら次貸してねー? |
P | (うん……) |
P | (……本当に気のせいならいいんだが……) |
モテク・ナ・デココ
P | ——それじゃ、俺と霧子はこのまま打ち合わせに行くよ |
P | 摩美々は衣装合わせだったよな 場所は大丈夫そうか? 地図、送ったと思うけど…… |
摩美々 | ………… |
霧子 | ま……摩美々ちゃん……? |
摩美々 | ……っ…… |
霧子 | だ、大丈夫—— |
摩美々 | っくしゅ——……! |
摩美々 | ……はぁい、大丈夫ですー 地図も届いてますー |
P | ……風邪ひいたんじゃないか? |
摩美々 | んー、こほっ……喉がちょっとだけー この間の倉庫が埃っぽかったせいかもしれませんー |
霧子 | お薬……あるかな…… 待ってて…… |
摩美々 | 薬なら自分でも飲めるケドー ……くしゅっ……まぁ、仕事終わったら事務所に戻るんでー |
霧子 | うん……気を付けてね…… じゃあ、後で…… |
咲耶 | このパニーニとブレンドを…… ええ、店内で |
咲耶 | ありがとう……いい香りだ 素敵なお嬢さんに淹れてもらえたからかな |
咲耶 | ただ時間を潰すだけのつもりが、 思いのほか素晴らしい休息となりそうだよ |
咲耶 | カウンター席からキミの仕事を見ていても良いかい? その笑顔を眺めながらの味は、きっと格別だろうからね |
結華 | ——ひどいじゃないあなた、私とは遊びだったの? この貸し、それなりに高くつくわよ? |
咲耶 | やあ、結華じゃないか! |
結華 | お疲れー ——あ、店員さん、私はハムサンドとアイスティー店内で! |
結華 | ……でもさ、ほんと流れるように王子だよね 三峰ずっと後ろにいたのになかなか声かけられなかったよ |
咲耶 | そうかい? このあと一緒に仕事なのだから、 すぐにも声をかけてくれて良かったのに |
結華 | さくやんと会うのも久しぶりだし、 第二の王子でいくかいい感じのお姉さんでいくか迷ってさぁ |
結華 | ……ていうか、この間はごめんね 結局ミーティング参加できなくって…… |
咲耶 | ああ…… まとめたノートはお役に立てたかな? |
結華 | それはもう! ほんと助かったよー、おかげでみんなの話についていける |
咲耶 | フフッ、それはよかった ……けれど、結華に会えることを私は楽しみにしているんだ |
咲耶 | 次こそは、顔を見せてくれることを願っているよ |
結華 | おっけー任せて! 次はさくやんを悲しませない! |
咲耶 | ああ、遠くても言葉を伝える手段はあるけれど、 こうして眼差しを合わせる会話とは違うものだからさ |
結華 | ……やっぱり、直接じゃないと違う? さくやん、たとえば……寂しかったりする? |
咲耶 | ん? フフ、そんなことは…… |
咲耶 | ……いや……そうだね 少しだけ寂しく感じることもあるよ |
咲耶 | けれど、こうしてたまに会えるだけで、 すぐさま元気になれるんだ |
咲耶 | だから平気さ |
結華 | 平気かぁ、さくやんはガードが固いなぁ |
結華 | ……でもさ? 完璧な王子が物憂げにしてたら、 気になっちゃうのが乙女心ってやつでしょ? |
結華 | 三峰的にはそういう……平気じゃないところ、 ぶっちゃけてもらえたら嬉しいなー……みたいな? |
咲耶 | ん……? |
咲耶 | そう言われても……フフッ 今日の結華はいたずらっこだね、私の心を惑わせる |
咲耶 | けれど、うーん……思いつかないな 今、この時間が幸せすぎて…… |
結華 | 幸せー……? ほんとにー? |
咲耶 | ああ、この瞳が嘘を言っているように見えるかい? |
結華 | ——じゃあ、そんなさくやんには別の質問 最近のバラバラなアンティーカについてはどう思う? |
咲耶 | え……? |
結華 | この頃、5人で揃っての仕事ってあんまりないでしょ? もちろん、目の前のことは頑張らなくちゃだけど—— |
咲耶 | ああ……ん…… |
結華 | そういうの、さくやん的にはどうなのかなって |
咲耶 | ……ああ、もちろん。みんなが認められて、 輝いて、愛されているということだろう? |
咲耶 | 私にとってそれ以上のことはないよ |
結華 | …… |
結華 | …………あのさ。さくやん |
咲耶 | あっ……結華、見てごらん 店の外、霧子とプロデューサーだ |
結華 | ——え。……うわっ、待ち合わせの時間過ぎてるじゃん! 三峰たちのこと探してるよね!? |
咲耶 | ……喫茶店で過ごす時間は魔性だね 先に声をかけてくるよ。最後の一口を飲み干したらおいで |
結華 | あ、うん、ありがとさくやん でも—— |
結華 | …… |
結華 | ——————…… |
P | ……ふー…… 遅くまでお疲れ様、みんな……あれ——……? |
咲耶 | ああ、結華と霧子なら薬局に向かったよ |
P | お……そうだったのか 気付かなかったな…… |
咲耶 | おや? ふたりはアナタにも声をかけていたけれど…… |
咲耶 | ……今日はだいぶお疲れのようだね |
P | ああいや、すまんすまん まだまだ疲れちゃいられないのにな |
P | もうすぐ長期ロケもあるし……! あ、ロケの進行表、あとで送っておくな |
咲耶 | ……ああ、楽しみにしているよ |
P | 久しぶりに全員揃っての現場だな! やっとアンティーカらしい仕事だぞ |
咲耶 | アンティーカらしい……そうだね ——————でも…… |
咲耶 | アンティーカとしての活動がなくても、 みんなは困らないんじゃないかな? |
P | ……ん? どうして |
咲耶 | みんなそれぞれ認められていて、 個人の仕事でも充分活躍してるじゃないか |
咲耶 | 恋鐘も、摩美々も、結華も、霧子も…… アンティーカがなくても輝いている…… |
咲耶 | ……彼女たちが輝けるのなら |
咲耶 | きっと、それは、『ここ』じゃなくたって—— |
咲耶 | 283プロでは、必ずしもユニットに所属しなくては ならないってわけじゃないんだろう? |
P | それは…… |
P | ……よかったら、 奥でゆっくり話を聞かせてくれないか |
咲耶 | いや、そんな大したことじゃないんだ たわむれに聞いてみただけさ |
P | まあまあ、近頃はくつろぐ時間も無かったし 久しぶりに咲耶のコーヒーが飲みたいな |
咲耶 | おや、嬉しいことを言ってくれるね それなら喜んでご用意させていただくとしよう |
咲耶 | フフッ、でも本当に……なんでもないんだ |
??? | ———————— |
??? | ……っ…… |
??? | ……くしゅっ…… |
霧子 | ただいま…… |
結華 | うわ、まみみん!? どしたの、そんなとこ隠れて! |
摩美々 | ……隠れてるわけじゃ、なかったんだケドー |
霧子 | な、何か……あったの……! |
摩美々 | んー………… |
摩美々 | 別にー…… ……くしゅっ |
リハーサル前
リハーサル後
ヤケイン・イウトヨ
P | 摩美々! お疲れ様 |
P | 最後の目を伏せたポーズとか、 夜の雰囲気と合っててよかったぞ |
摩美々 | ……別に ただ眠くなってきただけですよー |
P | はは、じゃあそういうことにしておくか 何か飲むか? |
摩美々 | んー……メロンソーダ 上にソフトクリームが乗ったやつでー |
P | それは山奥では難しい注文だな…… オレンジジュースでいいか? |
摩美々 | んー |
P | 摩美々、恋鐘、霧子…… ここまでの撮影は順調だ |
P | 明日からはアンティーカ全員の撮影になる 咲耶と結華も夕方には到着するから |
摩美々 | はぁい ……そういえば |
摩美々 | …………… |
摩美々 | ……やっぱりなんでもー |
P | ん? なんだ気になるじゃないか |
摩美々 | ……んー…… |
摩美々 | この間、咲耶とプロデューサーが 廊下で話してるの、聞いちゃったんですよねー |
P | この間………… ! ああ、事務所の廊下の……あの時か |
摩美々 | ……でもプロデューサーと話したんだから、 もう解決済みかなって…… |
摩美々 | なので、別になんでもないですー |
P | …… そうか………… |
摩美々 | ……違うんで そういうつもりじゃないんでー |
摩美々 | プライベートな話に 踏み込んだりしませんからぁ |
P | ………… |
P | うん……そうだな 確かに、俺から言うことじゃない |
P | もしなにか気になるようだったら、 摩美々から話を聞いてやってくれ |
摩美々 | ……そういうのは プロデューサーの方がいいと思いますケドー |
P | ああ! もちろん俺も聞くさ |
P | だけど、今の咲耶には、 摩美々やみんなの力も必要なんだと思う |
摩美々 | ………… |
摩美々 | そんなに大変な感じなんですかぁ? |
P | ……どうだろう? 本人は『なんでもない』と言っていたな |
摩美々 | じゃー、平気なんじゃないですかぁ |
P | ああ。だから平気なのかもしれない |
摩美々 | はぁ……よくわからないですケド…… |
摩美々 | ——オレンジジュース、もらっていきますねー 先に恋鐘と霧子のところに戻ってますー |
P | ああ、俺もすぐに行くよ 宿舎にはみんなで向かうから待っていてくれ |
摩美々 | はぁい |
P | (…………) |
P | (……咲耶の問題ではあるけれど……) |
P | (ひとりの問題にみんながどう向き合うか。それがきっと) |
P | (今のアンティーカにとって大事なことなんだ————) |
恋鐘&霧子 | …… |
恋鐘 | り〜ん! |
霧子 | ……ころころころ |
霧子 | …………りーん |
恋鐘 | ころころころ…… |
恋鐘&霧子 | り……………… |
霧子 | ふふっ…… |
霧子 | もう一回…… 恋鐘ちゃんの番から……どうぞ…… |
恋鐘 | 気にせんでよかよ〜! 好きな時に鳴けばよか! |
霧子 | うん……! 好きな時に…… |
恋鐘&霧子 | ………… |
恋鐘&霧子 | りーん |
霧子 | ——あ、恋鐘ちゃん…… 向こうのライト……消えたみたい…… |
恋鐘 | ほんとやね! 撮影、終わったとかな〜 |
恋鐘 | 摩美々とプロデューサー、 きっと戻ってくるけん、荷物まとめとかんば! |
霧子 | うん……ふふ…… 待ってる間に……散らかしちゃった…… |
摩美々 | ……——ただいまぁ |
恋鐘&霧子 | ……! |
恋鐘 | ど、どがんしたとね、摩美々……! 泥だらけやかね……! |
摩美々 | ……戻ってくる途中で転んで…… オレンジジュースが飛んでってー |
霧子 | 摩美々ちゃん……こっち座って……! タオル……持ってくるから……! |
恋鐘 | あと、救急箱もどっかにあったはずばい! えっと、えっと……! |
摩美々 | 大丈夫ー、怪我はしてないから |
恋鐘 | なんば言いよっと! ちゃんと確かめんば! ……なしてこがんびしょびしょになっとると!? |
摩美々 | ちょっと暗くて……水たまりに気付かなくて…… ばしゃーんっ……て——痛っ…… |
恋鐘 | ほら〜! どっか打ったに違いなか! |
霧子 | 摩美々ちゃん…… 泥……お水で流してもいい……? |
恋鐘 | 宿に着いたら、すぐお風呂やね! また風邪でも引いたら大変やもん |
摩美々 | このくらい平気だしー |
恋鐘 | そがん泥んこになって言いよってもダメばい〜! 絶対平気じゃなかけん! |
摩美々 | ………… |
恋鐘 | なして呼んでくれんかったと? 大声ば出したら絶対気づいたとに…… |
摩美々 | 大声とか、めんどーだしー…… |
恋鐘 | そこは頑張ってほしか! 猛ダッシュで飛んでくばい! |
恋鐘 | やけん、ちゃんと言うとよー! わかった!? |
摩美々 | ……その暑苦しいとこ…… 誰かさんみたい…… |
摩美々 | ………… |
摩美々 | ——わかりましたぁ じゃー、言いまぁす |
摩美々 | ——咲耶が話してた、 解散の可能性についてー |
ねえ、アンティーカ
結華 | とうちゃーく! 長旅お疲れ様でしたー! 迎えの車は——まだみたいだね | ||||
咲耶 | ああ……待つ間、そこの波打ち際でも散歩するかい? 海から道路も見えそうだし……なにより | ||||
咲耶 | ふたりだけの静かな夕焼けだ | ||||
咲耶 | ……海は好きかい? | ||||
結華 | え? あっ、うん たまにはいいかなって感じ……! | ||||
咲耶 | ——みんなと合流するまではゆっくりするといいよ もしひとりになりたいようだったら少し離れているから | ||||
結華 | うん……? さくやんがこっちに誘ったのに 三峰ひとりにされちゃう感じ……? | ||||
咲耶 | ああ……すまない、そういうわけではなくて…… | ||||
咲耶 | 今日も仕事が終わってすぐ電車で移動だったろう? 結華が疲れているんじゃないかと心配になってね | ||||
結華 | 心配って…… | ||||
結華 | …………はぁ | ||||
結華 | …… あのさ。心配なのは、さくやんの方だよ | ||||
咲耶 | え……? | ||||
結華 | 最近、あんまり調子よくないでしょ? 三峰だってさすがにわかるよ? | ||||
結華 | 本当は元気がないのに笑ってる そういうの、すっごく心配 | ||||
結華 | ……ひとりで解決できることならいいけどさ そうじゃないなら、話してよ | ||||
咲耶 | ……ありがとう、嬉しいよ そんなふうに言ってくれるなんて…… | ||||
咲耶 | でも……そんな結華がそばにいるのに 一体、何の悩みがあると思う? | ||||
咲耶 | 私は本当に幸せなんだ 結華や、みんなのおかげでね | ||||
結華 | ——ねぇ、そういうところ。そういうところだってば | ||||
結華 | 誤魔化すの、やめてよ わかるって言ってるじゃん | ||||
結華 | 私たちの前ではいつも笑顔だよね じゃあいつ泣いてるの? ひとりで泣いてるの? | ||||
結華 | ………… | ||||
結華 | ……取り返しがつかなくなってからじゃ遅いんだよ | ||||
咲耶 | ゆ、結華……? | ||||
結華 | ——言ってよ、見せてよ……! さくやんの気持ち……! | ||||
咲耶 | ……すまない……なにか…… なにか私は結華を困らせているんだね…… | ||||
結華 | 違う! 困ってるんじゃないっ……! | ||||
P | ——————……おーい……! | ||||
結華 | プロデューサー…… と、みんなも…… | ||||
P | 駅にいないから探したよ、携帯にも連絡したんだけど…… ……どうした、何かあったのか? | ||||
結華 | ………… | ||||
恋鐘 | ふたりともっ……おっつかれさま〜〜!! ……なっ……長い時間……大変やったやろ……!? | ||||
咲耶 | ああ、恋鐘もお疲れ様 遅れての合流になってしまってすまない | ||||
恋鐘 | そがんことよかよ! ……それより……咲耶……っ! | ||||
恋鐘 | 考えてることあったら……言わんばよ? ……摩美々に教えてもらったと! | ||||
結華 | ! | ||||
結華 | ……ほら、やっぱりなんかあるんじゃん | ||||
恋鐘 | 大事なことば考えとっとやろ? はいっ、せ〜ので言わんば。せ〜の—— | ||||
咲耶 | ま、待ってくれ、恋鐘までなんの話……? 悩みなんて本当になにも無いんだ | ||||
咲耶 | 私がなにか誤解を招いたのだとしたら…… すまない、迷惑をかけて…… | ||||
摩美々 | ……………… | ||||
摩美々 | …………迷惑じゃない | ||||
咲耶 | …… そんなつもりじゃ…… | ||||
咲耶 | ただ、私はアンティーカのことが、 みんなのことが大好きで……大好きだから | ||||
??? | 『————ごめんな、今日も帰れそうにない』 | ||||
咲耶 | みんなが…… アンティーカに戻ってこなかったとしても…… | ||||
??? | 『————夕飯、ひとりで食べておいてくれ』 | ||||
咲耶 | 喜んで応援しなくちゃって…… | ||||
摩美々 | ………… | ||||
恋鐘 | ——えっと、み、みんなが アンティーカに戻ってこんってどげん意味? | ||||
霧子 | みんなが……ソロ活動を頑張ったり………… ってことじゃないかな | ||||
恋鐘 | そいで、解散って思ったと? ……なんか……勘違いしとらん!? | ||||
結華 | 解散……!? さくやん、それは——! | ||||
結華 | ……そんなの、さくやんの勘違いだよ | ||||
結華 | ——ねぇ、自分が誰よりも一番、 アンティーカを大事にしてると思ってた? | ||||
咲耶 | ————! | ||||
結華 | ……信じられなかった? | ||||
咲耶 | ………… | ||||
霧子 | ……あ、あのね、咲耶さん…… | ||||
霧子 | わたし…… アンティーカのことが、とっても大事…… | ||||
霧子 | でも……そんなふうに…… 言葉にしたことがなくって…………ごめんなさい…… | ||||
摩美々 | ………… | ||||
咲耶 | ………… | ||||
咲耶 | ——ハハッ……私はなんて…… なんてバカな…… | ||||
恋鐘 | バカじゃなかよ きっと小難しかこと考えとったけん…… | ||||
P | ………… | ||||
P | ……なあ、みんな なんでこの5人をユニットにしたと思う? | ||||
一同 | …………! | ||||
『仲間』に なれると思った | みんなで、 支えあえるように | 直感では あったけど…… | |||
---|---|---|---|---|---|
P | がむしゃらに力を合わせることよりも お互いを信じて、背中を預けることの方が難しい | P | 考えていることや、見えているものが、 それぞれ違っていたとしても | P | みんなを見ていると 運命だったんじゃないかって気もするんだ |
P | でも……恋鐘、摩美々、咲耶、結華、霧子 みんなはそれぞれ違った優しさや勇気を持っていたから…… | P | お互いを信じて、 ————運命を切り開いていける | P | 実際、一生出会わなかったかもしれない5人が ひとつの場所にいるって奇跡的なことじゃないか |
P | この5人ならそれができる どんな荒波も乗り越えていける……そう思ったんだよ | P | 恋鐘、摩美々、咲耶、結華、霧子 みんなを見て……そう感じたからなんだよ | P | きっとみんなは—— 仲間になるべくしてなったんだ |
一同 | ……………っ | ||||
P | だから……アンティーカは ここにいるみんなのための居場所なんだ | ||||
P | ……そのことを……忘れずに覚えていてほしい | ||||
一同 | はいっ——————! | ||||
咲耶 | ………… | ||||
咲耶 | すまない、みんな…… 今回はみんなに迷惑をかけて——…… | ||||
咲耶 | ……いや……ううん……—— | ||||
咲耶 | 私……今度こそ、約束するよ……! | ||||
咲耶 | みんなを信じて——頼りにするって |
感謝祭本番前
ユニット
P | いくぞ、みんな! |
恋鐘 | うんっ! いくよー…… |
恋鐘 | ——うちらが宇宙一ばーい! |
一同 | アンティーカ——!! |
個人
感謝祭本番後
通常
P | お疲れ様、みんな……! 最高のライブだったぞ |
恋鐘 | んふふ〜! ば〜りばりばい〜! だって—— |
一同 | ——うちらが揃えば最強たーい! |
恋鐘 | ちょ……なんね〜……!? |
結華 | あははっ! 今のめちゃくちゃ揃いすぎじゃない!? すごい団結力……! |
摩美々 | ついでにお揃いのハチマキでも作るー? 『アンティーカ命』みたいな…… |
咲耶 | フフッ……! それはいいね…… ッ……おなかが痛い…… |
結華 | ほらまみみん! よくわかんないところで さくやんがツボに入っちゃったじゃん! |
霧子 | ——ふふっ……! |
咲耶 | ハハ……——! |
MVP
恋鐘 | や、やった〜〜〜〜! うちらが……MVPばい〜〜〜〜!! |
恋鐘 | は、はよステージに行かんば……! み〜んな、呼んでくれよる!!! |
結華 | あっ、待って待ってこがたん! ——いいよねっ、プロデューサー? |
P | ……ああ、もちろんだ。 最高のアンティーカを見せつけてこい! |
一同 | はいっ——! |
恋鐘 | んふふ〜! また戻ってきたばい〜〜!! |
恋鐘 | みんな、アンティーカば呼んでくれてありがとう……! たっくさん応援してくれたこと……ばーり嬉しか! |
恋鐘 | ——えっとねぇ うちはアンティーカを、船みたいなもんって思っとると |
恋鐘 | みんな別々に生きとったのが、 ふとしたことで乗り合わせてここにおるとやけど |
恋鐘 | 一緒に海の地図ば広げて…… ——あ、かいずって言うと? |
恋鐘 | そこにも載っとらんような あったらしい陸はなかかなって、探しよると! |
咲耶 | それは海の向こうの世界……? |
恋鐘 | うんっ! 宇宙でも、海の底とかでもよかっ! みんなで冒険して、スリルもば〜りばりばい〜! |
結華 | おーいこがたん、三峰たちアイドルだよー そこまでいったらバラエティだって |
結華 | 楽しそうではあるけど—— どっちかって言うと、ドキュメンタリーにしときたくない? |
摩美々 | 『緊急出動24時! アンティーカは見た』かぁ |
結華 | それはヤバい事件的なやつだよね!? |
摩美々 | 『火曜アンティーカ劇場』 『〜倉庫のほこりはアブナイ香り〜』…… |
結華 | その香りはまみみんが風邪ひいちゃうからNGです! |
霧子 | あ、あの…… お散歩する番組とかも……どうかな…… |
咲耶 | クスッ……どれも素敵だね ——みんなでたくさんの寄り道をしよう |
恋鐘 | よかね〜! どがん道でも、みんなで行けばば〜りばりに楽しかよ! |
恋鐘 | やけん、みんなも一緒に来てほしか! 一緒に海図を広げるとよ! そいで—— |
一同 | ッ——! |
一同 | 運命の鍵を、回そうーッ——!! |
——うん、アンティーカ
恋鐘 | ——台本よ〜し! ペンよ〜し! ハンカチよ〜し! そいで、大事なお弁当も—— |
P | 恋鐘ー! 先に行ってるぞー! |
P | 車を回してくるから、準備ができたら下で待っていてくれ! |
P | おっ、咲耶! |
咲耶 | お出かけかい、プロデューサー すれ違いとは残念だね…… |
P | あっ、悪いがはづきさんが出社したら 今日は直帰の予定だと伝えてくれないか |
咲耶 | ああ、わかった—— ……このやりとり、前にもしたような気がするね |
P | はは、そういえば確かに! 覚えがあるな |
恋鐘 | いってきま——……あっ、咲耶——! |
咲耶 | ハハッ……この流れだと、 恋鐘はプロデューサーと一緒にお出かけだね |
恋鐘 | 流れ……!? うち、咲耶に聞きたかことのあっとよ! |
恋鐘 | ちゃんぽんと皿うどん、どっちがよか!? |
恋鐘 | 感謝祭、大成功やったやろ? みんなで打ち上げばしたか〜!! |
咲耶 | フフッ、それは大賛成だ。私はどちらでも…… みんなが食べたい方が嬉しいけれど…… |
咲耶 | ——今の気分は、 どちらかというとちゃんぽん……かな? |
恋鐘 | よしっ、ちゃんぽん確定! あと—— |
P | 悪い、恋鐘 そろそろ時間が…… |
恋鐘 | あっ、ごめんプロデューサー! そいじゃあ咲耶、他にも食べたかもん考えとって! |
恋鐘 | うち、うまかもんい〜っぱい作るけん みんなで食べんばね! |
咲耶 | ああ、とっても楽しみにしてるよ いってらっしゃい |
結華 | こがたん待って——あっ、さくやん! こがたん、もう行っちゃった?! |
咲耶 | ああ——ちょうど今行ったところだから、 まだ階段下にいるんじゃないかな |
結華 | よかった! またお弁当忘れてるんだもん……! |
結華 | ——よし、今度は間に合わせてくるね で、三峰はそのままレッスンいってきます! |
咲耶 | ハハ、いってらっしゃい 楽しいレッスンになるように願っているよ |
結華 | まっかせなさい! 楽しく踊った成果は全体練習で披露するからー! |
咲耶 | フフッ…… |
咲耶 | 忙しいのは良いことだ…… |
摩美々 | あれー……おはよー |
霧子 | おはよう、咲耶さん |
咲耶 | やあ! 摩美々、霧子 今日は良い朝だね |
摩美々 | 咲耶、今日は午後からじゃなかったぁ? |
咲耶 | ああ、そうだよ だけど早く来たおかげでふたりに会えた |
摩美々 | はいはぁい ……ふふー |
霧子 | あの、咲耶さん…… さっき摩美々ちゃんと……サンドイッチを買ったの…… |
霧子 | つい……たくさんになっちゃって…… よかったら……みんなで食べない……? |
咲耶 | ああ、ぜひ! 嬉しいお誘いをありがとう それなら私もとっておきのコーヒーを淹れようかな |
霧子 | わぁ……! 咲耶さんのコーヒー……! |
摩美々 | コーヒー……ちょっとは慣れたケド 今日はコーヒーじゃない気分ー |
咲耶 | それなら紅茶も淹れようか? 実はまだ披露してない茶葉があって…… |